奈良県の日本酒銘柄一覧
鬼ごのみ
おにごのみ鬼ごのみは今西酒造が三諸杉ブランドで展開する季節限定のおり酒で、「鬼もこのむ旨口の酒」をテーマに、米の旨味をギュッと凝縮した濃醇なしぼりたて生酒です。上槽後のおり部分をそのまま瓶詰めすることで、ほど良い甘味とシュワシュワというガス感のある心地よい口当たりを実現しています。 かすかにラムネのような風味を持ち、みずみずしい甘さのある味わいが特徴で、原料米にヒトメボレを使用し、精米歩合70%、日本酒度-6、酸度2.1という数値が示す通り、甘口でフレッシュな酒質です。おり酒特有の濃厚な旨味と、生酒ならではの活力あふれる味わいが調和し、日本酒初心者にも親しみやすい飲み口を持ちます。 三輪山の伏流水を使用し、酒造り発祥の地・三輪で1660年創業以来360年以上醸し続けてきた今西酒造の技術により、伝統的な酒造りの良さと現代的な親しみやすさを両立させています。冷蔵保存が必要な季節商品として、しぼりたての新鮮さを楽しめる、地元で愛される人気の銘柄です。
今西
いまにし今西は今西酒造の蔵元名を冠した銘柄で、製造石数が全体の約5%という限定商品です。岡山県赤磐地区の雄町や朝日米といった伝統的な酒米を使用し、シルクのようになめらかな口当たりで洗練された味の「みむろ杉」とは異なる、ふくよかな甘みが特徴です。 ほのかにミルキーなニュアンスがあり、たっぷりした旨みを持ちながらも、後口のキレが良く飲み飽きしない味わいが持ち味です。三輪山の伏流水を使用し、「三輪を飲む」というコンセプトのもと、その仕込み水と同じ水脈上で育てられた米による酒造りを実践しています。 1660年創業以来360年以上の歴史を持つ今西酒造が、蔵元の名を冠することで、酒造りへの誇りと責任を表現した特別な銘柄です。特約店や地元限定流通として、少量生産で丁寧に醸される贅沢な一本であり、「三諸杉」「みむろ杉」と並ぶ今西酒造の技術力を示す製品ラインナップの重要な一角を担っています。 酒の神が鎮まる地・三輪で醸される、テロワールと伝統が結実した、今西酒造ならではの個性を楽しめる銘柄です。
三諸杉
みむろすぎ三諸杉は今西酒造の創業時から続く伝統的な地元流通銘柄で、三輪山が古来より「三諸山」と呼ばれ、三輪山の「杉」には神様が宿るとされることから名付けられました。日本書紀に酒造り発祥の地として記される奈良三輪で、酒の神が鎮まる大神神社のすぐ近くに位置する今西酒造が醸す、歴史と伝統を体現する銘柄です。 フレッシュでジューシーなタイプ、ふくよかな味わいへと熟成したタイプ、香り華やかなタイプなど、地元ならではの幅広いタイプを醸しており、地域の食文化と日常に寄り添う多様な酒質が特徴です。仕込み水は蔵内井戸から湧き出る御神体「三輪山」の伏流水を使用し、米はその仕込み水と同じ水脈上で契約農家と共に育てる「三輪を飲む」というコンセプトを体現しています。 ひと手間、ふた手間をかけて丁寧に行われる酒造りは、効率よりも一つ一つの工程でのこだわりを重視し、徹底して品質を追求しています。特約店限定流通の平仮名「みむろ杉」が全国展開する一方で、漢字表記の「三諸杉」は地元に根ざした銘柄として、奈良の人々の暮らしと深く結びついています。 1660年創業以来360年以上の歴史を持つ今西酒造の伝統と、三輪という酒造り発祥の地の風土が凝縮された、地域文化を継承する重要な銘柄です。
阿吽
あうん阿吽は今西酒造が展開する銘柄で、仏教用語である「阿吽」(すべての始まりと終わりを表す)に由来する名前です。大神神社の参道に位置する今西酒造が、三輪という宗教的・歴史的に重要な土地で醸す酒として、精神性と哲学を銘柄名に込めています。 「阿吽の呼吸」という言葉が示すように、調和とバランスを追求した酒質が特徴で、三輪山の伏流水を使用し、「三輪を飲む」というコンセプトのもと醸されています。1660年創業以来360年以上の歴史を持つ今西酒造が、酒造り発祥の地・三輪の精神性を表現した銘柄です。 酒の神が鎮まる地で、神と人、始まりと終わり、陰と陽といった対極にあるものの調和を酒に映す酒造りの理念が反映されており、三諸杉ブランドの一つとして、三輪という土地の文化的・宗教的深みを伝える役割を担っています。 今西酒造の多様な製品ラインナップの中で、歴史と精神性を重視した銘柄として、日本酒を通じて三輪の文化を発信しています。
大名庄屋酒
だいみょうしょうやざけ「大名庄屋酒」は、西内酒造場が手掛ける活性にごり酒の銘柄です。もろみの風味をそのまま瓶詰めした、米の旨みと発酵ガスを含んだフレッシュで野趣あふれる味わいが特徴です。 アルコール度数が19度台と高めでありながら、にごり酒特有のまろやかさと発泡感が調和し、濃厚で飲みごたえのある酒質に仕上がっています。冷やしてそのまま楽しむのはもちろん、オンザロックやソーダ割りでもその個性を存分に味わうことができます。 昔ながらの製法を守り、素朴でありながらも力強い味わいは、濃厚な味付けの料理とも相性が良く、食中酒としても存在感を放ちます。 「大名」や「庄屋」といったかつての有力者たちが楽しんだような、贅沢で豊かな味わいを現代に伝える、蔵元自慢の逸品です。
大織冠
だいしょくかん「大織冠」は、西内酒造場の近くにある談山神社の御祭神、藤原鎌足公に授けられた最高位の冠位「大織冠」に由来する銘柄です。歴史ある地で醸される酒として、格調高さと伝統を重んじた酒造りが反映されています。 奈良県産の酒造好適米を使用し、多武峯山系の清冽な伏流水で仕込まれたこの酒は、米の旨みを引き出した芳醇な味わいと、キレの良い後口が特徴です。 談山神社の歴史と共に歩んできた蔵元が、その由緒ある名を冠して世に送り出す自信作であり、ハレの日や贈答用としても親しまれています。 藤原鎌足公の栄華と歴史のロマンを感じさせる、深く落ち着いた味わいを楽しめる一本です。
談山
だんざん「談山」は、西内酒造場の創業以来の主要銘柄であり、蔵が位置する談山神社の名にちなんで名付けられました。明治初期から続く伝統を守りつつ、貴醸酒などの革新的な酒造りにも挑戦し続ける蔵の象徴的なブランドです。 代表作である「談山 貴醸酒」は、仕込み水の代わりに酒を使用する贅沢な製法で醸され、濃醇な甘みと適度な酸味が調和した、まるでデザートワインのような味わいが特徴です。 多武峯の豊かな自然と良質な水、そして厳選された米を用いて醸される酒は、スッキリとした辛口から極甘口まで幅広いラインナップを誇ります。 IWCでの受賞歴も持つなど国際的にも評価されており、奈良・桜井の歴史と風土をボトルに詰めて届ける、西内酒造場の誇りが詰まった銘柄です。
日の出
ひので「日の出」は、岡野酒造が醸していた代表的な銘柄で、その名の通り「日の出」のような明るい希望と活力をイメージして名付けられました。 冷涼な気候の御杖村で育まれたこの酒は、すっきりとした飲み口と芳醇な味わいが特徴で、原酒や本醸造など、地元の人々の晩酌に欠かせない存在でした。 現在は入手困難な幻の酒となりましたが、かつて高原の村で愛されたその味わいは、地域の酒文化の一部として語り継がれています。
初霞
はつがすみ「初霞」は、久保本家酒造の創業当時から続く伝統的な銘柄で、地元の宇陀松山の人々に長年愛され続けている地酒です。 四季折々の風情を感じさせる銘として名付けられ、蔵の歴史と風土を色濃く反映しています。生酛造りを中心としたしっかりとした酸と旨みがありながらも、飲み口は爽やかで、冷やから燗まで幅広く楽しめるのが特徴です。 特に地元の食材を使った料理との相性は抜群で、日々の食卓に寄り添う、飾らないけれど芯のある味わいが魅力です。 古き良き日本酒の姿を今に伝える、蔵の顔とも言える一本です。
睡龍
すいりゅう「睡龍」は、久保本家酒造がこだわり抜いた「生酛造り」と「熟成」の真髄を体現する銘柄です。伝説の生き物である龍が眠りから覚め、天に昇るような力強さを秘めていることから名付けられました。 完全発酵によって研ぎ澄まされた辛口の酒質は、長期熟成を経ることで角が取れ、深みのあるまろやかな旨みへと昇華します。その真価は「お燗」で最も発揮され、温めることでふくらむ柔らかな香りとコクは、飲み手の心を解きほぐします。 派手な香りや甘さを削ぎ落とし、米本来の力を引き出した質実剛健な味わいは、通好みの食中酒として絶大なる支持を集めています。 名物「生酛のどぶ」もこのラインナップに名を連ね、濃厚かつキレのある唯一無二の世界観を構築しています。
阿騎野物語
あきのものがたり「阿騎野物語」は、かつて王族の狩猟地であった宇陀・阿騎野の地で栽培された古代の赤米を使用して醸された、美しい淡紅色が特徴の日本酒です。 万葉のロマンを感じさせるその味わいは、米由来の優しい甘みから始まり、古代米特有のほのかな渋み、そして日本酒らしいキレのある辛みが続き、複雑で奥行きのある余韻を楽しめます。 見た目の美しさとまろやかな風味から、食前酒やデザート酒としても人気があり、冷やして飲むことでその個性がより一層引き立ちます。 宇陀の歴史と風土が生んだ、目でも舌でも楽しめる特別な一本です。
千代の松
ちよのまつ「千代の松」は、芳村酒造の創業以来の伝統を受け継ぐ代表銘柄であり、千年の齢を保つ松のように、長く人々に愛され続けることを願って名付けられました。 宇陀高原の清冽な水と良質な米で醸されるこの酒は、スッキリとした辛口の味わいが特徴で、飲み飽きしない晩酌の定番として地元で親しまれています。 また、このブランドには「神仏習合の酒」などのユニークな商品も含まれ、伝統的な製法と歴史的背景を融合させた奥深い世界観を持っています。 料理の味を引き立てる食中酒として、日々の食卓に彩りを添える、蔵元の誇りが詰まった銘酒です。
利兵衞
りへい「利兵衞」は、こだわりの創業者・喜多利兵衞の名を冠し、その初心と情熱を現代に伝える純米吟醸原酒です。 福井県産五百万石を100%使用し、酵母の力で完全発酵させることで、日本酒としては異例のアルコール度数20%を実現しました。高いアルコール度数と酸度3.0という数値が示す通り、重厚で奥行きのある味わいと上質な酸味が特徴で、蒸留酒のような力強いインパクトを持ちながらも、豊かな香味が見事に調和しています。 創業者の妥協なき精神を体現した、日本酒の可能性を広げる挑戦的な一本です。
白檮
はくじゅ「白檮」は、喜多酒造の技術の粋を集めた最高峰の大吟醸酒で、橿原神宮の杜に茂る「白樫(しらかし)」の古名に由来して名付けられました。 酒米の王様・兵庫県産山田錦を40%まで磨き上げ、低温でじっくりと醸されています。果実のような華やかで上品な香りと、透明感のある繊細な味わいが特徴で、やさしい甘みとスッキリとした後味が絶妙なバランスを保っています。 全国新酒鑑評会での金賞受賞歴もあり、その品質の高さは折り紙付きです。ハレの日を彩る乾杯酒や、大切な方への贈り物として愛されている、気品あふれる銘酒です。
御代菊
みよきく「御代菊」は、喜多酒造の創業以来の伝統を背負う代表銘柄であり、地元・橿原の人々の生活に深く根差した地酒です。 近年では、奈良発祥の伝統製法「水もと(菩提酛)」の再現に取り組み、約800年前の技術を現代に蘇らせました。水もと仕込みならではの、濃厚な旨みと複雑な酸味、そしてミネラル感が調和した、力強くも奥深い味わいが特徴です。 大神神社ゆかりの「山乃かみ酵母」を使用するなど、奈良の風土と歴史を詰め込んだこの酒は、飛鳥鍋などの郷土料理やエスニック料理とも相性が良く、幅広いペアリングを楽しめます。
飛鳥路
あずかじ「飛鳥路」は、日本の心の故郷ともいえる飛鳥地方の古道にちなんで名付けられた、岸の竹酒造の銘柄です。 万葉集にも詠まれた大和三山を望む地で醸されたこの酒は、古都のロマンと歴史を感じさせる味わいとして親しまれました。 現在は生産されていませんが、万葉の風土が育んだその名は、地域の歴史愛好家や日本酒ファンの記憶に刻まれています。
岸の竹
きしのたけ「岸の竹」は、蔵の名前を冠した岸の竹酒造の代表的な銘柄でした。 橿原市八木町の地元の人々に愛され、日々の生活に寄り添う地酒として親しまれていました。すっきりとした味わいの中にも、吉野川の清流と大和の自然を感じさせる深みがあり、料理を引き立てる食中酒として重宝されました。 現在は惜しまれつつも製造を終了していますが、その柔らかな味わいは、かつてこの地にあった酒造りの記憶とともに語り継がれています。
右近橘
うこんたちばな「右近橘」は、京都御所の紫宸殿にある「右近の橘」に由来する、高貴で優雅な名を冠した銘柄です。 明日香村の豊かな自然と歴史的背景の中で醸されたこの酒は、すっきりとした中にも上品な香りがあり、古都の風情を感じさせる味わいでした。 現在は休売中ですが、その名は明日香の歴史とともに語り継がれています。
出世男
しゅっせおとこ「出世男」は、その名の通り「出世」などの縁起の良い意味が込められた、河合酒造の看板銘柄です。 昔ながらの丁寧な手造りで醸されたこの酒は、しっかりとした米の旨味とコクがありながらも、キレの良い後味が特徴です。 祝いの席や贈り物としても人気が高く、飲む人に元気と幸運を届けるような、力強くも温かみのある味わいが魅力です。
うねび
うねび「うねび」は、蔵のある橿原市今井町から望む大和三山の一つ、「畝傍山(うねびやま)」にちなんで名付けられた銘柄です。 なだらかで優美な畝傍山の姿のように、口当たりが柔らかく、米の旨味が穏やかに広がる優しい味わいが特徴です。 万葉の時代から愛されてきた山の名を持つこの酒は、奈良の歴史と自然を感じながら、ゆったりと楽しみたい一本です。