石川県の日本酒銘柄一覧
シラヤマフウロ
しらやまふうろシラヤマフウロは白山に自生する高山植物「シラヤマフウロ」にちなんで命名された銘柄です。 シラヤマフウロ(白山風露)は白山の厳しい環境で可憐な花を咲かせる植物で、その清楚な美しさと強さが銘柄のイメージに重なります。霊峰白山の自然への敬意と、その恵みで醸される酒という想いが込められた、西出酒造の個性的な銘柄です。
加賀ノ月
かがのつき EC加賀ノ月は加越を代表する銘柄で、水面に映る月の美しさを酒で表現するという風雅なコンセプトを持ちます。 社長が「満月、半月、新月のように、様々な表情を持つ酒を造りたい」という想いから命名され、月の清らかさと神秘性を日本酒で体現しています。加賀の夜空に浮かぶ月、水面に映る月影、そして日本酒の持つ清冽な美しさが重なり合う、詩情豊かな銘柄です。 小松市は五百万石の米作地帯であり、霊峰白山の伏流水に恵まれた酒造りの適地です。この恵まれた環境で醸される加賀ノ月は、雑味のない純粋な酒味と、自然で控えめな香りを特徴としています。江戸時代後期から続く小松の酒造りの伝統を受け継ぎ、洗練された味わいを追求しています。 全国新酒鑑評会金賞12回受賞という実績が示すように、技術力は極めて高く、純米大吟醸「月光」をはじめとする高品質な商品群を展開しています。満月の豊かさ、半月の繊細さ、新月の神秘性のように、多様な表情を持つ加賀ノ月は、小松を代表する銘酒として愛され続けています。
こっそり
こっそり ECこっそりはユニークな銘柄名で親しみやすさを追求した、加越の個性的な一本です。 「こっそり」という言葉が持つ、ひそやかで親密な雰囲気は、気軽に楽しめる日本酒というコンセプトを表現しています。格式張らず、日常の中で「こっそり」楽しむ一杯という、リラックスした飲み方を提案する銘柄です。 若い世代や日本酒初心者にもアプローチする、カジュアルなブランドとして展開されています。
関白
かんぱく EC関白は最高位の官職名を銘柄名に冠した、格調高い日本酒です。 歴史上、関白は天皇を補佐する最高の地位であり、その名を冠することは最高級の酒という自負の表れです。加越という社名も「加賀と越中」を示し、関白という銘柄名も歴史と権威を感じさせる、格式を重んじた命名です。 特別な日にふさわしい、風格のある味わいを持つ銘柄として位置づけられています。
酒峰加越
しゅほうかえつ EC酒峰加越は「酒の峰」という名が示すように、加越の技術の頂点を目指す銘柄です。 「峰」は山の頂上を意味し、酒造りの最高峰を目指すという蔵元の志が込められています。加越という蔵元名を直接銘柄名に冠することで、蔵の威信をかけた自信作であることを示しています。 4つの蔵が統合された加越の総力を結集した、頂点を極める銘柄です。
菊鶴
きくつる菊鶴は手塚酒造場の現在の主力銘柄で、「菊」と「鶴」という二つの吉祥のシンボルを組み合わせた縁起の良い名を持ちます。 菊は長寿と高貴さを、鶴は長寿と幸福を象徴し、この二つを合わせることで、飲む人の長寿と幸せを願う想いが込められています。元々の銘柄「御幸乃誉」から変更された経緯がありますが、現在は手塚酒造場を代表する銘柄として親しまれています。 小松の地で100年以上醸され続けてきた伝統の味わいは、地元の人々の日常に寄り添う、親しみやすい地酒として愛されています。
御幸誉
みゆきのほまれ御幸乃誉は手塚酒造場の創業時からの伝統銘柄で、数十年ぶりに復活した歴史ある名です。 「御幸」は天皇の行幸を意味する格調高い言葉で、「誉」は誇りと栄誉を表します。大正時代の創業時に命名されたこの銘柄は、格式と伝統を重んじる時代の気風を反映しています。 一度は「菊鶴」に変更されましたが、創業の精神を受け継ぐために復活させたという経緯は、伝統への敬意と、歴史を大切にする姿勢の表れです。手塚酒造場の原点を体現する、格調高い銘柄です。
農口
のぐち農口は「酒造りの神様」と称される農口尚彦杜氏の名を冠した、極めて稀有な銘柄です。 2013年に休眠蔵を復活させる際、初代杜氏として農口尚彦氏を迎えたことは、日本酒業界に大きな衝撃を与えました。全国新酒鑑評会金賞通算27回、「現代の名工」認定、黄綬褒章受章という輝かしい実績を持つ農口杜氏が、自らの名を冠した酒を醸すという事実は、この銘柄にかける想いの強さを物語っています。 使用する酒米は兵庫県三木市吉川町特A-A地区の最高級「山田錦」、幻の酒米「愛山」、岡山県産「雄町」という、日本を代表する銘柄米ばかりです。仕込み水は霊峰白山の伏流水を自社井戸から汲み上げ、水質にも徹底的にこだわっています。 農口杜氏50年以上の経験と技術の全てが注ぎ込まれた「農口」は、日本酒の到達点の一つを示す究極の逸品です。名工の名を冠するにふさわしい、最高品質の日本酒として、多くの愛好家に支持されています。
弁慶
べんけい弁慶は歌舞伎の名作「勧進帳」の主人公・武蔵坊弁慶にちなんで命名された銘柄です。 弁慶と源義経の主従愛を描いた「勧進帳」の舞台は石川県の安宅の関であり、石川県民にとって特別な意味を持つ物語です。弁慶の豪放磊落な人物像と、義経への忠義の心は、力強く誠実な酒という理想を表現しています。 石川県の歴史と文化に深く根ざした銘柄として、地元で長く親しまれてきた伝統の名です。
勧進帳
かんじんちょう勧進帳は歌舞伎十八番の一つとして名高い名作「勧進帳」にちなんだ銘柄です。 物語の舞台である安宅の関は石川県小松市にあり、弁慶が偽の勧進帳を読み上げて関守・富樫左衛門を欺き、義経一行を無事に通過させたという名場面は、石川県の誇る文化遺産です。勧進帳という銘柄名は、石川県の歴史的な舞台への誇りと、機知と忠義の心を表現しています。 弁慶と並ぶ伝統銘柄として、石川県の文化的な深みを日本酒で体現した格調高い一本です。
夢醸
むじょう夢醸は「夢を醸す」という美しい意味を持つ銘柄で、酒造りへの夢と理想が込められています。 日本酒造りは米を発酵させて酒を「醸す」営みであり、その過程に夢と情熱を込めるという、蔵元の酒造りへの姿勢が表現されています。飲む人に夢と幸せを届けたいという願いも、この銘柄名に込められています。 宮本酒造店の理念と個性を体現する代表銘柄です。
福の宮
ふくのみや福の宮は宮本酒造の「宮」を冠し、福を呼ぶ酒という縁起の良い願いを込めた銘柄です。 「福」は幸せと繁栄を、「宮」は神聖な場所と蔵元の名を表し、神聖な場所で醸される福を招く酒という意味が込められています。慶事の席から日常の幸せまで、様々なシーンで福を呼ぶ酒として親しまれる銘柄です。
天狗舞
てんぐまい EC天狗舞は車多酒造を代表する銘柄で、山廃造りの代名詞として日本酒業界に確固たる地位を築いています。 銘柄名の「天狗舞」は、能楽や日本の伝統芸能で演じられる天狗の舞にちなんでおり、力強く躍動感あふれる舞のイメージを、山廃造りの力強い味わいに重ね合わせています。 1970年代に七代目当主・車多敏郎と杜氏・中倉三郎が確立した天狗舞スタイルの山廃造りは、「山廃造りといえば天狗舞」と称されるほど業界に影響を与えました。山廃純米酒は、濃厚な米の旨味と力強い酸味が調和し、深い琥珀色と複雑な味わいを持ちます。 2011年ロンドンIWC純米酒部門でのトロフィー受賞(金賞の中の最優秀)は、天狗舞の国際的な評価の高さを証明しました。山廃造りは通常の速醸造りに比べて手間と時間がかかりますが、その分生まれる深いコクと複雑な味わいは、熟成させることでさらに磨かれます。 冷やでも燗でも楽しめる懐の深さを持ち、特に燗酒としての評価が高く、温度が上がるにつれて旨味が膨らむ「燗上がり」の素晴らしさは、山廃ならではの魅力です。石川県産米、白山の伏流水、伝統的な山廃造りという三位一体の酒造りにより、天狗舞は日本酒の真髄を追求し続けています。
五凜
ごりん EC五凜は車多酒造が醸す、凛とした気品を表現した銘柄です。 「五凜」の「五」は五つの要素や完成を、「凜」は凛々しさや清らかさを意味し、完成された凛とした酒という理想が込められています。天狗舞の山廃造りの伝統を受け継ぎながら、よりモダンで洗練された味わいを目指した銘柄として位置づけられています。 車多酒造の技術力の高さと、新しい価値の創造を目指す姿勢が表現された、現代的な銘柄です。
shu re
シュレshu reは車多酒造が提案する、新しいタイプの日本酒ブランドです。 ローマ字表記の銘柄名は、伝統的な日本酒のイメージを超えた、モダンで国際的なアプローチを示しています。「shu」は日本酒の「酒」、「re」は「再び」「新しく」を意味する接頭辞で、日本酒を新しい視点で再定義するというコンセプトが込められています。 200年の伝統を持つ車多酒造が、若い世代や海外市場にも訴求する新しい日本酒のスタイルを提案する、革新的なブランドです。
You / U
ゆうYou / Uは吉田酒造店が提案する、親しみやすさと普遍性を兼ね備えた銘柄です。 「You」は英語で「あなた」を意味し、飲む人一人一人に寄り添う酒というメッセージが込められています。また「U」は「吉田蔵u」のuとも通じ、蔵のアイデンティティを表現しています。カタカナ表記の「ゆう」は柔らかく親しみやすい響きを持ち、若い世代にもアプローチする現代的なブランドです。
吉田蔵
よしだぐら EC吉田蔵は蔵元の名を直接冠した銘柄で、「Modern Yamahai」として新しい地酒のあり方を提案しています。 地元の米、水、自社培養酵母だけを使用し、「本当の地酒とは何か」という問いに向き合った酒造りを実践しています。山廃造りという伝統製法を、現代的な感性と技術で再解釈し、地域性を最大限に表現した、吉田酒造店の未来を担う銘柄です。
いきな女
いきなおんないきな女は「粋な女性」を意味する、個性的な銘柄名を持つ日本酒です。 江戸の「粋」の美学と、凛とした女性の魅力を日本酒で表現しています。飾らない自然体の美しさと、芯の強さを兼ね備えた味わいを目指した銘柄として、女性にも親しまれています。吉田酒造店の遊び心と、新しい価値の創造を目指す姿勢が表現された、ユニークなブランドです。
友白髪
ともしらが友白髪は「共に白髪になるまで」という夫婦の契りを表す言葉で、長寿と夫婦円満を願う縁起の良い銘柄です。 古来より日本では、夫婦が共に年を重ね、共に白髪になるまで添い遂げることを理想としてきました。この銘柄はそうした日本の美しい伝統的価値観を表現し、祝いの席や記念日にふさわしい格調高い酒として醸されています。
手取川
てどりがわ EC手取川は吉田酒造店の伝統を代表する銘柄で、白山を水源とする手取川にちなんで命名されました。 手取川は白山の雪解け水を集めて流れる清流で、その扇状地に蔵が位置することから、水の恵みへの感謝を込めて銘柄名としました。150年以上にわたり愛され続けてきた伝統の味わいは、地元の食文化と深く結びつき、日常の食卓から特別な席まで幅広く親しまれています。 仕込み水に使用する「白山百年水」は、約100年かけて地下を旅してきた伏流水で、ミネラルバランスの良い水質が手取川の味わいに深みとまろやかさを与えています。大吟醸から純米酒まで幅広い商品ラインナップを持ち、それぞれが手取川ブランドの品質の高さを体現しています。 「和醸良酒」の理念のもと、人の和と技術の調和により醸される手取川は、石川県を代表する銘酒として、揺るぎない地位を築いています。