奈良県の日本酒銘柄一覧
萬葉飛鳥
まんようあすか萬葉飛鳥は上田酒造が醸す銘柄で、奈良の万葉文化と飛鳥の歴史ロマンをテーマにした日本酒です。米、米麹、醸造アルコールを原料とし、アルコール度数15%で、やわらかな口当たりと軽い喉越しが特徴です。 すっきりとキレのある味わいで、奈良観光の記念や贈り物として人気があります。カップ酒としても展開され、手軽に楽しめるサイズながら上田酒造の酒造りの心が詰まっています。万葉集ゆかりの地・大和の雰囲気を気軽に味わえる商品として、飛鳥・奈良の歴史と文化を酒を通じて伝える銘柄です。
くらがり越え
くらがりごえくらがり越えは菊司醸造の代表銘柄で、松尾芭蕉の句にも詠まれた暗峠の名を冠した純米酒です。キレの良い辛口が特徴で、米由来の旨味がしっかりと感じられます。精米歩合60%の無濾過で、やや淡麗でやや辛口の味わいに心地よい酸味と旨味の余韻が続きます。 生駒山系の天然水、厳選された酒造好適米、澄んだ空気が三味一体となって醸され、料理との相性が良く、ぬる燗での飲用が推奨されています。蔵元杜氏が伝統的な槽で全ての酒を搾るなど、昔ながらの製法を大切にした、菊司醸造のこだわりが詰まった銘柄です。
酒屋藤兵衛
さかやとうべえ酒屋藤兵衛は菊司醸造の源流となる屋号で、宝永2年の創業時から300年以上受け継がれてきた伝統を冠した銘柄です。菊司醸造は大阪と奈良を結ぶ宿場町として栄えた小瀬地区で、初代藤兵衛が酒造業を始めて以来、伝統的な製法を守り続けています。 純米大吟醸として展開され、蔵元杜氏・駒井大氏が自ら陣頭指揮を執り、高精白・手造り・小仕込・瓶燗・冷蔵庫貯蔵など手間を惜しまず醸されています。全ての酒を昔ながらの木製の「槽」で搾るなど、300年の伝統を今に伝える格調高い銘柄です。
往馬
いこま往馬は菊司醸造が奈良先端科学技術大学院大学と奈良県産業振興総合センターとの共同研究で開発した「オルニチン酵母」を使用したユニークな日本酒です。1リットルあたりしじみ400個分のオルニチンを含み、肝機能改善が期待されるアミノ酸成分を豊富に含んでいます。 1998年から限定流通の特定名称酒として販売され、独特な味わいがクセになると評判です。さらに大神神社の神域に咲くササユリから分離した「山乃かみ酵母」を使用した製品も展開し、奈良の科学技術と伝統が融合した、菊司醸造の革新性を象徴する銘柄です。
菊司
きくつかさ菊司は菊司醸造の看板銘柄で、宝永2年創業から300年以上の歴史を持つ蔵の伝統を体現しています。蔵元自ら杜氏となり、高精白・手造り・小仕込・瓶燗・冷蔵庫貯蔵等、手間を惜しまずこだわりを持って醸され、全て昔ながらの槽で搾られています。 選びぬかれた酒造好適米、生駒山系の天然水、酵母を育む澄んだ空気が三味一体となって、自然でまろやかな味わいが生まれています。「辛くて呑みごたえのある味」に仕上げられ、菩提酛純米など伝統製法の商品も展開しています。辛口で切れが良く、ストレートな味わいが菊司の特徴です。
春の坂道
はるのさかみち春の坂道は錦生醸造が醸していた純米大吟醸で、春の訪れと坂道を上る希望を表現した銘柄名です。錦生醸造は奈良市に位置し、2008年3月に廃業するまで柳生錦などの銘柄とともに地域に根ざした酒造りを行っていました。 春の坂道は錦生醸造の技術の粋を集めた純米大吟醸として、華やかな香りと上品な味わいが特徴でした。奈良の歴史ある地で醸された銘柄として、廃業前まで地元や日本酒愛好家に親しまれていました。
柳生錦
やぎゅうにしき柳生錦は錦生醸造の代表銘柄で、剣豪で知られる柳生の里に由来する銘柄名です。錦生醸造は奈良市で伝統的な酒造りを営んでいましたが、2008年3月に廃業しました。柳生錦は地域の誇りを体現する銘柄として、柳生の歴史と文化を酒に映していました。 奈良の豊かな自然と水を活かした酒造りで、地元を中心に愛されていた地酒でしたが、現在は製造されていません。廃業前は柳生の名を冠した銘柄として、奈良の酒文化の一翼を担っていました。
大和の清酒
やまとのせいしゅ大和の清酒は奈良春日山酒造が醸す純米吟醸で、奈良を指す古称「大和」を冠し、地域の誇りと伝統を表現した銘柄です。春日原生林の麓の名水の地・清水町で、江戸時代以前から「横田屋」として営まれていた酒蔵の伝統を受け継いでいます。 春日大社の神域に湧く清らかな水と厳選された酒米を使用し、奈良の風土を酒に映しています。純米吟醸として米本来の旨味を大切にした造りで、ふくよかな味わいと上品な香りが特徴です。奈良の地酒として、古都の歴史と文化を今に伝える銘柄です。
升平
しょうへい升平は奈良春日山酒造の代表銘柄で、明治10年創業以来の伝統を受け継ぐ日本酒です。春日原生林の麓の名水で醸され、大阪堂島の米商・八木善之助が江戸時代以前から続く「横田屋」の事業を継承して以来、奈良を代表する銘柄として発展してきました。 明治時代には萬鶴や八木正宗などとともに奈良県内トップクラスの生産量を誇りました。菩提酛という伝統製法で造られる酒も展開し、奈良の酒造りの歴史を守り続けています。日本酒から焼酎、リキュール類まで幅広い商品を製造し、花札シリーズなどユニークな商品も人気です。
横田屋
よこたや横田屋は奈良春日山酒造の起源となる屋号で、江戸時代以前から春日原生林の麓の名水の地・清水町で営まれていた酒蔵の名を冠した銘柄です。大阪堂島の米商・八木善之助が事業を継承して以来、明治10年に八木酒造として創業し、2022年12月に奈良春日山酒造に社名変更しました。 横田屋という銘柄名は蔵の歴史と伝統を今に伝えるものとして展開され、古都奈良の酒造りの原点を体現しています。春日の名水と伝統製法で醸される酒は、奈良の歴史ロマンを感じさせる味わいが特徴です。
白滴
はくてき白滴は今西清兵衛商店が醸す純米吟醸で、「白い雫」を意味する清らかな銘柄名です。やわらかな香りとなめらかで飽きのこない味わいが特徴で、精米歩合60%、アルコール度数15%、日本酒度-3のやや甘口に仕上げられています。 ワイングラスでおいしい日本酒アワードで最高金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。明治17年創業の今西清兵衛商店は、春日大社の神官として神々に供える酒を醸していた今西家の伝統を受け継ぎ、味・コク・香りすべてにおいて高品質な酒造りを続けており、白滴もその技術の結晶です。
鹿鳴
ろくめい鹿鳴は今西清兵衛商店が醸す純米吟醸で、春日の神域に響く鹿の鳴き声をイメージした銘柄名です。精米歩合55%、アルコール度数17%の生原酒として展開され、やや華やかな香りとやわらかな口当たり、程よく甘くフルーティーな味わいが特徴です。 春鹿という代表銘柄と同様に、春日大社と鹿の伝説に由来する今西清兵衛商店の酒造りの精神を体現しています。奈良の「ならまち」に蔵を構え、伝統的な木桶仕込みによる発酵を行うなど、室町時代に奈良で確立された諸白造りや段仕込みの技法を今に伝える銘柄です。
紫蘇酒
しそざけ紫蘇酒は今西清兵衛商店が醸す紫蘇を使ったリキュールで、日本酒に紫蘇の風味を加えた珍しい銘柄です。春鹿ブランドの一つとして展開され、紫蘇の爽やかな香りと独特の風味が特徴です。 奈良の「ならまち」に蔵を構える今西清兵衛商店は、日本酒だけでなく様々なリキュールも製造しており、紫蘇酒はその代表的な製品の一つです。食前酒やデザート酒として楽しめ、紫蘇の健康効果も期待できる、伝統と革新を併せ持つ銘柄です。
倭姫
やまとひめ倭姫は今西清兵衛商店が醸す銘柄で、日本神話に登場する倭姫命に由来する銘柄名です。倭姫命は天照大神を祀る伊勢神宮を創建したとされる皇女で、奈良の歴史と神話を体現しています。 今西家は代々春日大社の神官として神々に供える酒を醸していた歴史があり、倭姫という銘柄名はその神聖な酒造りの伝統を今に伝えるものです。格調高い味わいと上品な香りが特徴で、奈良の歴史ロマンを感じさせる銘柄として展開されています。
而妙酒
じみょうしゅ而妙酒は今西清兵衛商店が醸す銘柄で、「而妙」は「言葉では表現できない微妙な良さ」を意味する仏教用語に由来します。白滴而妙酒純米吟醸として展開され、2014年にワイングラスでおいしい日本酒アワードで最高金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。 穏やかな香りと繊細な味わいのバランスが特徴で、言葉では言い表せない微妙な旨さを追求した銘柄です。今西清兵衛商店の技術の粋を集めた純米吟醸として、奥深い味わいが愛好家に支持されています。
無上盃
むじょうはい無上盃は奈良豊澤酒造の代表銘柄で、東京農業大学の小泉武夫名誉教授が「この上ない酒に出会えたら命名しようと思っていた」として1995年に命名した銘柄です。すっきりした口あたりで料理を選ばず、中華料理やフランス料理にもおすすめです。 原料米は山田錦、精米歩合60%、アルコール度数15%、日本酒度+3の辛口、酸度1.4で、協会1801号酵母を使用しています。明治元年創業以来、ほとんど機械化せずに手造りに徹した酒造りを行い、生産する酒の8割が純米酒以上の特定名称酒で占められる蔵の技術が結実した銘柄です。
儀助
ぎすけ儀助は創業者の名前「豊澤儀助」に由来する奈良豊澤酒造の限定流通ブランドで、小仕込み低温発酵の無濾過無加水生酒を製造しています。豊祝とは一線を画したブランドとして展開され、食事に寄り添ってくれる芯がありつつもスマートな味わいが特徴です。 手造りに徹した酒造りを行う奈良豊澤酒造の技術と、創業者への敬意が込められた銘柄で、特約店でのみ入手できる希少性も魅力です。伝統的な手造りの技法を大切にしながら、小仕込みにより丁寧に醸される酒は、食事との相性を重視した設計となっています。
貴仙寿吉兆
きせんじゅきっちょう貴仙寿吉兆は奈良豊澤酒造が1984年に発売した純米吟醸で、純米酒「貴仙寿」の成功を受けて、顧客からの「もっと磨いた酒を」という要望に応えて誕生しました。「一粒一滴にこだわり、優雅な洗練と旨みを」というコンセプトのもと醸され、大吟醸「豊祝」、純米吟醸「無上盃」とともに奈良豊澤酒造の主力銘柄を構成しています。 手造りに徹した酒造りを行う蔵の技術と、顧客の声に応える姿勢が生み出した銘柄で、洗練された味わいと米の旨みのバランスが特徴です。
都姫
みやこひめ都姫は増田酒造の伝統的な銘柄で、大仏を建立した聖武天皇の母である「都姫」に由来し、古都の高貴な姫君をイメージした上品で清らかな味わいが特徴です。寛永2年創業で約350年の歴史を持つ増田酒造が、金剛山系の伏流水を約1km引いて仕込み水として使用し、やや軟水の酒造りに適した水で醸しています。 本醸造アルカリ酒はアルカリ性で高カルシウムを含み、まろやかな味わいが特徴です。旧伊勢街道と万葉集にも詠まれた山辺の道の交差点という歴史的な立地で、奈良の歴史と伝統を体現する銘柄です。
神韻
しんいん神韻は増田酒造の限定流通ブランドで、「何ともいいようがない、すぐれたおもむき」を意味する名前を持ちます。少量生産で丁寧に醸される銘柄で、すべて純米酒として展開され、奈良酒らしい力強い旨味を追求しています。 食中酒として設計され、穏やかで控えめな香りに麹の香りが漂い、やわらかな口当たりと軽快でキレの良い飲み口が特徴です。高い日本酒度にもかかわらず、米由来のふくよかさと甘さが残り、滑らかに切れる後味が魅力です。金剛山系の伏流水と山田錦などの酒米を使用し、約350年の歴史を持つ蔵の技術が生み出した銘柄です。
稲乃花
いねのはな稲乃花は稲田酒造の創業期に遡る銘柄名を復活させた限定流通的新シリーズで、2020年から展開されています。墨絵師・今谷貴子氏が描いたラベルが酒の風味を表現し、特約店のみで入手できる希少性が魅力です。 明治10年創業以来、天理市の自然豊かな地で、土地の水・土地の米・土地の人にこだわり、究極の食中酒としての地酒を目指してきた稲田酒造の原点を体現する銘柄です。JR・近鉄天理駅から続く天理本通り商店街中ほどに位置する蔵で、行きかう人々が立ち寄りやすい開かれた酒蔵を目指す姿勢が反映されています。
氷室のさと
ひむろのさと氷室のさとは、天理市産の酒米「吟の里」を100%使用した純米酒で、より地域に根ざした酒造りをテーマに農家と協力して醸される銘柄です。淡麗な味わいが特徴で、料理の味を邪魔せず食べ合わせに抜群です。 天理市の氷室という地名や、古代の氷室信仰にも通じる銘柄名で、地域の歴史と文化を酒に映しています。土地の水、土地の米、土地の人にこだわる稲田酒造の理念を最も体現する銘柄の一つで、地産地消を推進し、地域振興にも貢献する酒造りを実践しています。
白堤
はくてい白堤は宮崎酒造が醸していた銘柄で、かつて蔵のあった天理市長柄町の白堤神社に由来する銘柄名です。宮崎酒造は明治初期創業で天理市丹波市町に所在していましたが、2013年頃に操業停止となりました。 店舗兼主屋は2010年4月28日に国登録有形文化財に登録され、明治時代の酒造建築の貴重な遺産として保存されています。白堤は地域の神社と深い縁を持つ銘柄として、地元で親しまれていましたが、現在は製造されていません。天理という歴史ある地で営まれた酒造りの記憶を今に伝える銘柄です。
長平
ちょうへい長平は多山酒造合名会社が宇陀市室生区で醸していた銘柄です。多山酒造は現在、自社での酒造りを休止しており、「大和の彩り」として他の奈良の酒蔵と長年提携してきた蔵の酒を販売する小売店として営業しています。 長平という銘柄名は人名に由来すると考えられ、室生という歴史ある地域で地酒として親しまれていました。現在は製造されていませんが、宇陀市室生の酒造りの歴史を今に伝える銘柄の一つです。
室生浪漫
むろうろまん室生浪漫は多山酒造合名会社が宇陀市室生区で醸していた銘柄で、室町時代から続く室生寺や美しい自然に恵まれた室生の地の歴史ロマンを表現した銘柄名です。多山酒造は現在、自社での酒造りを休止しており、「大和の彩り」として他の奈良の酒蔵の酒を販売する小売店として営業しています。 室生浪漫は室生という土地の魅力を酒に映した銘柄として、地元や観光客に親しまれていました。現在は製造されていませんが、室生の歴史と文化を伝える銘柄として記憶されています。