冨沢酒造店
| 名前 | 冨沢酒造店 |
|---|---|
| ふりがな | とみざわしゅぞうてん |
| 住所 | 福島県 双葉郡 双葉町新山北広町8 |
冨沢酒造店は享保元年(1716年)創業の、300年以上の歴史を持つ老舗酒蔵で、福島第一原発から僅か3.5キロメートルの位置にある双葉町で「白冨士」を醸してきました。
阿武隈山地の伏流水を仕込み水として使い、代々の杜氏が全工程を手作業で仕込んだ「白冨士」は、米の甘みが感じられる酒として長年人々に愛されてきました。
平成23年(2011年)3月11日の東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故により、蔵のある双葉町はほぼ全域が帰還困難区域に指定...
冨沢酒造店は享保元年(1716年)創業の、300年以上の歴史を持つ老舗酒蔵で、福島第一原発から僅か3.5キロメートルの位置にある双葉町で「白冨士」を醸してきました。
阿武隈山地の伏流水を仕込み水として使い、代々の杜氏が全工程を手作業で仕込んだ「白冨士」は、米の甘みが感じられる酒として長年人々に愛されてきました。
平成23年(2011年)3月11日の東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故により、蔵のある双葉町はほぼ全域が帰還困難区域に指定され、酒造りの継続が不可能となりました。
同年6月、蔵元の冨沢守氏と娘の真理氏は、命の危険を冒して蔵に戻り、冷凍庫に保管されていた123本の貴重な白冨士酵母を救出することに成功しました。
この酵母は、300年以上続く白冨士の味を未来に繋ぐための、かけがえのない宝となりました。
その後、日本国内での再開を模索しましたが、酒類製造免許や酒税法の問題から困難を極め、東北と気候・地理が似ているシアトルでの再起を決断しました。
平成35年(2023年)、ワシントン州ウッディンビルに「SHIRAFUJI SAKE BREWERY」を開設し、12年ぶりに酒造りを再開しました。
シアトルで醸される「SHIRAFUJI」は、ほんのり黄色味がかった色合いで、白ワインのフルーティーさを感じさせる新しい個性を持つ酒となり、アメリカの地で双葉町の伝統を継承しています。