那賀酒造有限会社は、徳島県那賀郡那賀町和食字町に位置する酒蔵で、享保10年（1725年）に創業された、約300年の歴史を持つ老舗蔵元です。
那賀町は水質の高い那賀川の近くに位置し、良質な水に恵まれた地域です。小規模な家族経営の蔵元で、年間生産量は45石という極めて少量生産を行っています。
「米と水だけの酒造り」を理念とし、全ての製品が純米酒（純米無濾過生原酒、純米火入原酒、純米火入加水、純米生酒）のラインナップで構成されています。使用する麹の一部には、蔵元自らの田んぼで栽培した雄町米を使用するなど、原料へのこだわりが強い蔵元です。
全ての米を自家精米し、「毎年の米粒の顔を見て」浸漬時間を決めるという、米に寄り添った酒造りを実践しています。活性炭濾過を極力控えることで、本来の酒の色と味を大切にし、薄い黄金色を帯びた酒が特徴です。
「酒の本当の旨さは熟成によって生まれる」という信念のもと、成分分析と官能試験を重ねて出荷時期を慎重に決定しています。力強く濃醇な味わいが特徴で、燗酒にすることでその真価を発揮すると言われています。