キンシ正宗は天明元年（1781年）に京都で創業し、明治13年（1880年）に京都伏見に移転した240年以上の歴史を持つ酒蔵です。本社内の「常磐井」という井戸から汲み上げる水は、日本の名水百選に選ばれた「御香水（ごこうすい）」と同じ水脈で、毎時70トンという豊富な湧出量を誇ります。
革新的な取り組みとして、ワイン酵母を使用した特別純米酒「BONITA（ボニータ）」を開発しました。BONITAはポルトガル語で「美しい」「華やか」を意味し、リンゴ酸を多く含み、爽やかな酸味とキレのある後味、まろやかでワインのような風味が特徴です。五百万石を60%まで精米し、アルコール度数14-15%、日本酒度-10.7、酸度2.1という独特のスペックを持ちます。
BONITAは2020年、2021年、2023年のフェミナリーズ世界ワインコンペティション純米酒部門で金賞を受賞し、冷やして飲むのが最適で、ステーキなどの肉料理との相性が抜群です。女性を意識した甘口でまろやかな「BONITA SWEET」純米吟醸も展開しています。
堀野記念館は京都市中京区の創業地に位置し、江戸後期から明治期の京都の酒蔵の姿を保存していましたが、2023年7月31日に閉館しました。伝統を守りながら、ワイン酵母を使用した革新的な日本酒開発など、新たな挑戦を続ける蔵元として評価されています。