初亀醸造は静岡県藤枝市岡部町に位置し、静岡県の酒造会社の中で最も古い歴史を持つ蔵元です。寛永13年（1636年）、江戸時代三代将軍徳川家光の時代に創業し、創業380余年という日本で18番目に長い歴史を持つ老舗中の老舗酒蔵です。
初代当主・橋本九郎右衛門が駿府城からほど近い場所で酒造業を始め、明治9年には藤枝市岡部町の造り酒屋を買収し第2醸造所として操業を開始しました。
銘柄である「初亀」は初日のように光り輝き、亀のように末永く栄える事を願い命名されました。
全国的にも早くから「吟醸づくり」に着手した蔵のひとつで、昭和42年には主要な3つの鑑評会においていずれも第1位を獲得。昭和52年（1977年）には日本で初めて一升瓶で一万円を超える「純米大吟醸 亀」を発売し、全国の注目を集めました。
使用する酒米は静岡県誉富士と兵庫県山田錦を主要な原料とし、高級酒には山田錦特Ａ地区の中でも高品質と評価の高い兵庫県加東市東条町の山田錦を使用。仕込み水は蔵内の南アルプス伏流水（地下50ｍから汲み上げられる清く冷たく澄んだ水）を使用しています。
「酒は造るのではなく、生まれるまで育てるものだ。」という想いで酒造りに取り組み、静岡酵母だけでなく協会酵母も使用。静岡の食文化との相性を第一に考え、この地でしか表現できない美味しさを追求しています。