香川県の日本酒銘柄一覧
金陵
きんりょう EC金陵は、西野金陵を代表する銘柄で、1779年の琴平での酒造り開始以来、235年以上の歴史を持つ伝統的な銘柄です。 「金」は貴重さや高貴さを、「陵」は丘や高い場所を意味し、金刀比羅宮のある象頭山(こんぴらさん)を表現しています。 江戸時代から「讃岐のこんぴら酒」と呼ばれ、金刀比羅宮の御神酒として用いられてきた由緒ある酒で、こんぴら参りの参拝客に長年愛されてきました。 讃岐山脈の清澄な仕込み水と厳選された酒米を使用し、伝統的な技法で醸造。全国新酒鑑評会で金賞を継続的に受賞する高い技術力を誇ります。 さぬきオリーブ酵母を使用した「金陵 瀬戸内オリーブ純米吟醸」など、伝統を守りながら新しい挑戦も行っています。 金刀比羅宮という日本有数の神社と深く結びついた歴史、こんぴら参りという日本の文化的伝統との関わり、そして235年以上続く酒造りの伝統が融合した、香川県を代表する銘柄です。 「金陵の郷」という資料館も併設し、酒造りの歴史と文化を広く伝える活動も展開する、香川県の文化的財産とも言える銘柄です。
金戎
きんえびす金戎は、西野金陵が製造する「金」と「戎」(恵比寿・えびす)を組み合わせた縁起の良い銘柄です。 戎は七福神の一柱で、商売繁盛や豊漁の神として知られており、銘柄名には幸福と繁栄への願いが込められています。 金刀比羅宮という神社と深い関わりを持つ西野金陵が、神聖で縁起の良い「戎」を銘柄名に選んだことは、酒を通じて幸福を届けたいという思いの表れです。 讃岐山脈の清澄な仕込み水と厳選された酒米を使用し、伝統的な技法で醸造された、西野金陵の高い技術力が結実した一本です。 お祝いの席や特別な機会にふさわしい、縁起の良い銘柄として親しまれています。 235年以上の歴史を持つ西野金陵の伝統と、七福神という日本の福の神信仰が融合した、縁起と格式を兼ね備えた銘柄です。
誉凱陣
ほまれがいじん誉凱陣は、丸尾本店が製造する「誉」(名誉・栄誉)と「凱陣」を組み合わせた格調高い銘柄です。 日清・日露戦争の戦勝を記念して命名された「凱陣」に「誉」を加えることで、より栄誉ある勝利を表現しています。 伝統的な和釜と木製甑を用いた少量生産、全量無濾過・無炭素ろ過という徹底したこだわりの製法で醸造されています。 代表取締役の丸尾忠興氏自らが杜氏を務め、濃醇で重厚級の味わい、強い酸味とキレのある後味という凱陣の特徴を、より洗練された形で表現しています。 純米吟醸などの上位グレード製品として、凱陣シリーズの中でも特に格調高い銘柄として位置づけられています。 伝統的な製法と道具にこだわり、妥協のない酒造りを貫く丸尾本店の哲学が、最も高い次元で表現された銘柄です。
悦凱陣
よろこびがいじん EC悦凱陣は、丸尾本店の主力銘柄で、「悦」(喜び)と「凱陣」を組み合わせた、日清・日露戦争の戦勝の喜びを表現する歴史的な銘柄です。 明治18年(1885年)創業時、丸尾家が讃岐満濃池の大堤防を私財を投じて再築した長谷川佐太郎氏から酒造業を継承した際に命名されました。 年間400-500石という少量生産を、伝統的な和釜と木製甑で丁寧に行い、全量無濾過・無炭素ろ過という徹底したこだわりを貫いています。 生産量の70%以上が無濾過生原酒で、濃醇で重厚級の味わい、強い酸味とキレのある後味が特徴です。 一つのタンクに一種類の米のみを使用するという徹底したこだわりにより、個性的で力強い味わいを生み出しています。 代表取締役の丸尾忠興氏自らが杜氏を務め、伝統製法を守りながら少量生産を指揮。限定生産のため入手困難で、県内外で高い人気を誇ります。 琴平という歴史的な町、金刀比羅宮や金丸座という文化的遺産に囲まれた環境で、伝統的な製法と道具にこだわり続ける、香川県を代表する個性派銘柄です。
凱陣
がいじん EC凱陣は、丸尾本店の酒造りを象徴する銘柄で、「凱陣」(勝利して帰還する軍隊)という日清・日露戦争の戦勝を記念した名前です。 「悦凱陣」の略称として、またはシリーズ全体を指すブランド名として使用され、丸尾本店の酒造りの哲学を体現しています。 伝統的な和釜と木製甑による少量生産、全量無濾過・無炭素ろ過という徹底したこだわり、濃醇で重厚級の味わいという凱陣シリーズの特徴が凝縮されています。 一つのタンクに一種類の米のみを使用し、強い酸味とキレのある後味という個性的で力強い味わいを生み出しています。 代表取締役の丸尾忠興氏自らが杜氏を務め、伝統製法を守りながら少量生産を指揮する、妥協のない酒造りの象徴的な銘柄です。 明治時代の戦勝という歴史的背景、琴平という文化的な町、そして伝統的な製法へのこだわりが融合した、丸尾本店のアイデンティティを表現する銘柄です。
琴弾正宗
ことひきまさむね琴弾正宗は、川鶴酒造が製造する、観音寺市の名勝「琴弾公園」に由来する銘柄です。 琴弾公園には「寛永通宝」の砂絵で有名な琴弾八幡宮があり、観音寺市を代表する観光名所として知られています。 「琴弾」という優雅な名前に「正宗」を組み合わせることで、地域性と日本酒の伝統的な格式を表現しています。 財田川の地下伏流水と香川県産の高品質な讃岐米を使用し、観音寺市に根ざした酒造りを実践しています。 地域の名勝を銘柄名に冠することで、観音寺市という土地への誇りと愛着を表現し、地域文化と日本酒文化を融合させた銘柄です。 観音寺市民に長年愛され、地域の歴史と文化を体現する、川鶴酒造の地域密着型の酒造りを象徴する銘柄です。
讃美
さんび讃美は、川鶴酒造が香川県内12店舗の酒屋と協力して製造する「讃岐を美しく讃える」という意味を持つ限定企画酒です。 西暦2000年から開始されたこのプロジェクトは、米造りから仕込み・販売まで一貫してこだわり、地域の酒屋と蔵元が協力した地域密着型の酒造りの好例として注目されています。 2014年度の造りから観音寺の山間、田野々地区の契約栽培農家が作った山田錦を使用し、地元産米へのこだわりを貫いています。 無濾過原酒として製造され、米の旨味を最大限に引き出した力強い酒質が特徴です。 財田川の地下伏流水と地元契約栽培の山田錦の組み合わせにより、讃岐の風土を表現した味わいを実現しています。 蔵元と地域の酒販店が協力し、米作りから販売まで一貫して関わることで、地域全体で讃岐の美しさを日本酒で表現する、地域協働型の酒造りを体現する銘柄です。
美酒和楽
びしゅわらく美酒和楽は、川鶴酒造が製造する「美しい酒で和やかに楽しむ」という意味を持つ銘柄です。 人々が和やかに楽しむための酒というコンセプトで、日本酒を通じて人と人との絆を深め、楽しい時間を共有することを目指しています。 財田川の地下伏流水と香川県産の高品質な讃岐米を使用し、飲みやすく親しみやすい酒質に仕上げられています。 「美酒」という言葉には品質への自信が、「和楽」には酒を楽しむ人々の笑顔と和やかな雰囲気への願いが込められています。 川鶴酒造が大切にする「米の特徴を最大限に活かす」という酒造りの哲学と、「和やかに楽しむ」という日本の酒文化の本質が融合した銘柄です。 日常の食事から特別な宴席まで、様々なシーンで和やかな時間を演出する、親しみやすい銘柄です。
大瀬戸
おおせと大瀬戸は、川鶴酒造が製造する香川県産酒米「オオセト」を銘柄名に採用した、県産米100%使用の銘柄です。 オオセトは1980年から香川県で使用されてきた酒造好適米で、まろやかな芳香とすっきりとしたキレが特徴の、香川県を代表する酒米です。 特別純米限定生原酒として展開され、オオセトの特性を最大限に引き出すために、財田川の地下伏流水を使用し、丁寧な仕込みを行っています。 オオセトは扱いに難しさがある酒米ですが、川鶴酒造の技術により、まろやかな芳香とすっきりとしたキレ、そして米の旨味が調和した酒質を実現しています。 酒米の名前をそのまま銘柄名にすることで、香川県産米へのこだわりと誇りを明確に表現し、地元の米作りへの敬意を示しています。 限定生原酒として、フレッシュな味わいと力強い米の旨味を楽しめる、香川県の風土を表現した銘柄です。
川鶴
かわつる EC川鶴は、川鶴酒造を代表する銘柄で、明治24年(1891年)創業時に初代川人清造が蔵の裏に流れる財田川に舞い降りた華麗な鶴の姿を夢に見たことから命名されました。 川(財田川)と鶴(吉祥のシンボル)を組み合わせた縁起の良い銘柄名で、水の恵みと幸福への願いが込められています。 蛍が飛び交う財田川の地下伏流水を仕込み水として使用し、「財に宝をもたらす"財田川"」の豊富な水に感謝しながら、米の特徴を最大限に活かす酒造りを実践しています。 香川県産の高品質な讃岐米、特にオオセト、さぬきよいまいなどの県産酒米を積極的に活用し、地元の恵みを最大限に引き出しています。 さぬきオリーブ酵母を使用した「KAWATSURU Olive純米吟醸」や「Setouchi KAWATSURU純米吟醸」など、革新的な製品も展開し、伝統と革新を融合させています。 マスカット様の華やかな香り、爽やかでキレのある酸味が特徴のオリーブ酵母仕込みは、洋食や瀬戸内の食材との相性が良く、地域性を表現しています。 純米、純米吟醸、純米大吟醸など幅広いラインナップを展開し、様々なニーズに応える多様性を持っています。 130年以上の歴史を持つ川鶴酒造の看板銘柄として、香川県西部を代表する地酒の一つです。
悦の司
よろこびのつかさ悦の司は、木村中田酒造が製造する「喜びを司る」という意味を持つ銘柄で、酒を通じて人々に喜びを届けるという蔵元の思いが込められています。 「悦」は喜びを、「司」は統括者や主宰者を意味し、日本酒が人々の喜びの場を統括し、幸せな時間を演出するという哲学を表現しています。 純米吟醸、純米大吟醸などの特定名称酒を展開し、雄町米を使用した製品もあることから、酒米の特性を活かした本格的な酒造りを実践していることがわかります。 「木村式 奇跡のお酒」というブランドでも展開され、独自の酒造りの哲学と技術を表現しています。 さぬき市津田町という讃岐山地と瀬戸内海に囲まれた風光明媚な地域で、豊かな自然環境を活かした酒造りを行っています。 人々の喜びの瞬間に寄り添い、幸せな時間を演出する酒として、地域に愛される銘柄です。