山口酒造場は江戸時代の天保年間に創業した老舗酒造で、久留米市北野町に位置します。蔵名の由来となった「庭のうぐいす」の物語は、近隣の北野天満宮から飛来した鶯が蔵の庭の湧き水で喉を潤し遊ぶ姿を見た六代目山口利助が、「この水は清らかで、天神様の名にふさわしい酒を造る」と誓ったことに始まります。
創業から190年以上の歴史を持つ本蔵は、築260年の趣ある建物で直売店を運営し、「庭のうぐいす」「鶯とろ」梅酒、甘酒などの商品を販売しています。現在は十一代目山口哲夫氏が蔵を率い、「もう一杯飲みたくなる酒」を目指して日本酒の新たな価値創造に挑戦しています。
北野天満宮の神聖な水脈から湧く清冽な水を仕込み水とし、地域の歴史と文化に根ざした酒造りを続けています。伝統を守りながらも革新を恐れず、時代に合わせた酒質の追求と新商品の開発に取り組む姿勢が特徴です。