森山酒造は大正時代の創業から100年以上の歴史を持つ、福岡県小郡市大保に位置する小郡市内唯一の酒蔵です。
筑後地方の豊かな自然環境と良質な地下水に恵まれた立地で、伝統的な日本酒造りを継承しながら、時代に応じた酒質改良にも取り組んでいます。
蔵元が位置する小郡市は、七夕伝説ゆかりの地として「恋人の聖地」にも認定されており、織姫と彦星の伝説に因んだ銘柄「織姫」「牽牛」を展開するなど、地域文化と深く結びついた酒造りを実践しています。初代当主の名前「嘉六」を冠した大吟醸は蔵元の最高峰商品として位置づけられ、山田錦を40%まで磨き上げ、長期低温発酵により醸された芳醇な味わいが特徴です。
仕込み水には地下深くから汲み上げられる良質な地下水を使用し、この水質が生み出すやわらかく滑らかな口当たりが蔵元の酒質の基調となっています。特定名称酒を中心とした製品構成で、大吟醸「嘉六」「牽牛」、純米酒「織姫」、純米吟醸「嘉六」「月の桂」など、多彩なラインナップを展開し、季節限定商品なども取り揃えています。
酒蔵敷地内には直売店「大保酒店」を併設し、地域住民や観光客に対して直接販売を行っています。春には「酒蔵開放」イベントを開催し、新酒の試飲販売や地元特産品の販売、模擬店などを通じて地域との交流を深めており、小郡の地酒文化を支える重要な存在として地域に根ざした活動を続けています。