Sake Brands
in Ishikawa
Hatsugokoro
初心は福光屋の「淡熟」(lightly aged)系譜を代表する銘柄で、低温度帯で熟成させることで生まれる繊細な味わいが特徴です。 「初心忘るべからず」という言葉が示すように、酒造りの原点を大切にする姿勢と、飲む人が初めて日本酒と出会ったときの新鮮な感動を呼び起こすような、純粋な味わいを目指しています。低温熟成により、フレッシュさを保ちながらも、ほどよい熟成感が加わった上品な味わいに仕上がっています。 福光屋の技術力の高さと、熟成酒へのこだわりが生み出した、淡麗でありながら深みのある銘柄です。
Soshitedensetsuhe…
そして伝説へ…は、福光屋の遊び心と挑戦精神を象徴するユニークな銘柄名を持つ日本酒です。 この銘柄名は「そして伝説へ…」という象徴的なフレーズで、長い歴史を持つ福光屋が、伝統を守りながらも新しい伝説を作り続けるという決意を表現しています。400年の歴史という既に伝説的な存在でありながら、さらなる高みを目指す福光屋の姿勢が、この銘柄名に込められています。 革新を恐れず、常に新しい価値を創造し続けるという、純米蔵宣言を行った福光屋の精神性を体現した銘柄です。
Kagamatoi
加賀纏は加賀の火消しの象徴である「纏(まとい)」を銘柄名に冠した、福光屋の個性的な一本です。 纏は江戸時代の火消し組のシンボルであり、加賀鳶とも深い関係があります。火消しが掲げる纏は、勇敢さと団結の象徴であり、この銘柄もまた力強く凛とした味わいを目指して醸されています。 加賀鳶と同じく、加賀の火消し文化をモチーフにしながらも、異なる個性を持つ銘柄として、福光屋の多彩なブランド展開の一翼を担っています。
Fukumasamune
福正宗は福光屋の屋号を冠した、蔵元を代表する基幹銘柄です。 金沢で地元ナンバーワンのシェアを持ち、地元で最も親しまれている日本酒として、日常の食卓から特別な席まで幅広く愛飲されています。「福」の字が示す通り、福を呼ぶ縁起の良い酒として、金沢の人々の生活に深く根付いています。 純米蔵宣言後も、福正宗ブランドは純米酒として進化を続け、米本来の旨味とキレの良さを兼ね備えた、福光屋の酒造りの基本を体現する銘柄として、揺るぎない地位を保っています。
Saketansan
酒炭酸は福光屋が提案する新しいタイプの日本酒ベースの炭酸飲料です。 日本酒に炭酸を加えることで、日本酒の豊かな風味を残しながら、軽快でフレッシュな飲み口を実現しています。日本酒初心者や若い世代、女性にも親しみやすく、新しい日本酒の楽しみ方を提案する革新的な商品として注目されています。 伝統的な純米酒造りの技術をベースに、現代のライフスタイルに合わせた新しい価値を創造する、福光屋の挑戦精神を象徴する銘柄です。
Kuroobi
黒帯は英文学者・吉田健一が「有段者のための酒」として命名した、福光屋を代表する銘酒です。 吟醸仕込みと純米仕込みでキレの良い芳醇な旨味を持つ辛口に仕上げ、さらに蔵内でじっくりと熟成させることで、ゆったりと落ち着きのある「悠々(ゆうゆう)」とした味わいを実現しています。 最大の特徴は燗酒としての完成度の高さで、「燗あがり」とは燗をして最も旨さが際立つことを言い、熱燗、ぬる燗、人肌燗、どの温度帯でも見事に味わいの形を完成させます。冷やでも燗でも楽しめる懐の深さは、日本酒を知り尽くした「有段者」にふさわしい逸品です。 吉田健一という文化人が命名したことからも分かる通り、文化的な深みと格調高さを持つ銘柄として、日本酒愛好家に長く愛され続けています。
Mizuho
瑞秀は福光屋が醸す、瑞々しい秀麗さを表現した銘柄です。 「瑞」は瑞々しさ、めでたさを、「秀」は優れていることを意味し、瑞々しく優れた酒という理想を銘柄名に込めています。福光屋の純米蔵としての理念のもと、米の瑞々しい旨味と、秀でた品質を両立させた日本酒として醸されています。 清らかで上品な味わいは、様々な料理との相性も良く、食中酒としての完成度の高さを誇る銘柄です。
Kazeyomizuyohitoyo
風よ水よ人よは、酒造りの三大要素である自然の恵みと人の技を詩的に表現した銘柄です。 「風」は気候と季節、「水」は仕込み水、「人」は杜氏と蔵人の技術と情熱を象徴しています。日本酒造りは、風土(気候と土地)、水、そして人の技が調和してこそ成り立つものであり、この三つの要素への感謝と敬意が銘柄名に込められています。 福光屋の400年の歴史の中で培われてきた、自然と人との調和を大切にする酒造りの精神が、最も詩的に表現された銘柄です。
Kyouka
鏡花は金沢が生んだ文豪・泉鏡花にちなんで命名された、文化的香り高い銘柄です。 ラベルには鏡花が好んで自身の紋章として使用した源氏香の図柄「紅葉の賀」があしらわれており、鏡花文学の美しく幻想的な世界観を日本酒で表現しています。純米吟醸として醸され、淡麗でなめらかな口当たりと低めのアルコール度数で、鏡花が描いた美しく幻想的な世界を彷彿とさせる繊細な味わいが特徴です。 金沢という文化都市を代表する文学者の名を冠することで、福光屋の文化的な深みと、金沢の歴史への敬意を表現した、格調高い銘柄です。
Shishinosato
獅子の里は山中温泉の地で250年以上にわたり醸され続けてきた、松浦酒造を代表する銘柄です。 銘柄名の「獅子」は山中温泉の守護神的存在であり、「里」はこの土地と人々の営みを表しています。山中温泉という歴史ある湯の町で育まれた地酒として、地域への愛着と誇りが銘柄名に込められています。 最大の特徴は、薬師山麓の医王寺境内から湧き出る名水「薬水」を仕込み水に使用していることです。この超軟水(硬度が非常に低い水)が、獅子の里のやさしく柔らかな口当たりと、穏やかで上品な味わいを生み出しています。超軟水で仕込んだ日本酒は、米の旨味が柔らかく溶け込み、女性にも親しまれる飲みやすさを持ちながら、しっかりとした味わいの深みも兼ね備えています。 「食の最高のパートナー」という酒造りの理念のもと、穏やかな香りと食欲を誘う生き生きとした酸を大切にしており、山中温泉の豊かな食文化、特に地元の山菜や川魚、加賀野菜などとの相性が抜群です。全量純米仕込みという製法へのこだわりも、米と水だけで醸す日本酒本来の姿を追求する姿勢の表れです。 山中温泉の名湯と名酒として、湯上りの一杯から料理との組み合わせまで、様々なシーンで親しまれる獅子の里は、加賀の奥座敷・山中温泉の魅力を日本酒で表現した逸品です。
Juudaime
十代目は橋本酒造の十代目当主就任を記念して造られた純米大吟醸酒で、蔵の歴史と技術の結晶として位置づけられる銘柄です。 260年以上続く橋本酒造の伝統を十代目が受け継ぐという重要な節目に、熟練杜氏が真心を込めて醸した特別な一本です。まろやかさの中にもキレがあり、芳醇な吟醸香が華やかに広がる味わいは、橋本酒造の技術力の高さを示しています。 30年以上蔵を守ってきた能登杜氏・前良平の熟練の技と、霊峰大日山の清流、百万石の米どころの大粒酒造好適米という最高の素材が調和した、橋本酒造の看板銘柄です。全国新酒鑑評会金賞常連蔵の実力が遺憾なく発揮された、格調高い純米大吟醸として、特別な日にふさわしい逸品です。
Dainichizakari
大日盛は橋本酒造の伝統を代表する基幹銘柄で、霊峰大日山にちなんで命名されました。 大日山から流れ出る清らかな伏流水を仕込み水に使用し、地域の自然の恵みを日本酒で表現しています。「盛」の字が示すように、豊かに盛られた米の恵みと、地域の繁栄を願う想いが込められた縁起の良い銘柄です。 260年以上にわたり地元で愛され続けてきた大日盛は、日常の食卓から特別な席まで幅広く親しまれる、橋本酒造の酒造りの原点を体現する銘柄です。大日盛酒蔵資料館の名称にもなっているように、橋本酒造の歴史そのものを象徴する存在でもあります。
Togashinojin
富樫の仁は加賀の歴史に深く根ざした銘柄名を持つ日本酒です。 富樫氏は加賀国の守護を務めた武家で、加賀の歴史を語る上で欠かせない存在です。「仁」は儒教における最高の徳目であり、思いやりや慈しみを意味します。富樫氏の統治と、仁徳を兼ね備えた酒という願いが、この銘柄名に込められています。 加賀の歴史と文化への敬意を表し、地域に根ざした酒造りを続ける橋本酒造の理念が体現された銘柄です。
Masurao
益荒男は鹿野酒造が醸す、男性的な力強さを表現した銘柄です。 「益荒男(ますらお)」は古語で「勇ましい男」「立派な男」を意味し、力強く骨太な味わいの日本酒を連想させる銘柄名です。鹿野酒造が得意とする山廃造りの特性である、しっかりとした酸味と力強いボディ、骨格のある味わいを体現した銘柄として醸されています。 男性的な飲みごたえと、山廃特有の複雑な味わいを持ちながら、後味はキレの良さも兼ね備えた、バランスの取れた逸品です。
Joukigen
常きげんは鹿野酒造を代表する銘酒で、「いつも機嫌よく」という願いが込められた、縁起の良い銘柄です。 加賀國銘酒として広く知られ、霊峰白山の恵みと蓮如上人ゆかりの「白水の井戸」の清らかな地下水で醸されています。鹿野酒造の伝統である山廃仕込みを活かした商品群と、現代的な吟醸造りの商品群の両方を展開し、幅広い味わいのバリエーションを持つことが特徴です。 「常きげん KISS OF FIRE 純米大吟醸」はパーカーポイント93点、ノーベル賞ナイトキャップパーティー採用という輝かしい実績を持ち、ルイヴィトングループから「神の職人技から生まれた究極の酒」と称賛されました。この成功は、「現代の名工」農口尚彦杜氏の卓越した技術と、鹿野酒造200年の伝統が融合した結果です。 山廃仕込みの商品は琥珀色の美しい色合いと、独特の酸味、力強いボディとコク、キレの良い後味が特徴で、熟成させることでさらに深みが増します。一方、吟醸造りの商品は華やかな香りと上品な味わいを持ち、多様なニーズに応える商品展開となっています。 「常に機嫌よく」という銘柄名の通り、様々なシーンで人々を笑顔にする、加賀を代表する銘酒です。
Shinsen
神泉は東酒造が160年以上にわたり醸し続けてきた、小松の地酒を代表する銘柄です。 銘柄名の「神泉」は「神聖な泉」を意味し、霊峰白山の清らかな伏流水への敬意と感謝が込められています。白山は古来より信仰の対象とされ、その湧水は神聖なものとされてきました。この神聖な水で醸す酒という想いが、神泉という銘柄名の由来です。 東酒造の酒造り理念である「石川県産素材へのこだわり」が最も体現された銘柄で、小松産の米、白山の伏流水、石川県開発の金沢酵母という、全てを石川県産で統一した真の地酒です。このこだわりにより、石川の風土と気候が育んだ独特の味わいが実現しています。 味わいの特徴は、芳醇な甘口でありながら後味はスッキリとした辛口という、絶妙なバランスです。米の旨味がしっかりと感じられる芳醇さと、キレの良い後味の調和は、東酒造の高い技術力の証です。 国内外のコンクールで数々の受賞歴を持ち、特にフランスのKura MasterやFeminalise Wine Competitionでの受賞は、神泉の品質が国際的に認められていることを示しています。国登録有形文化財、日本遺産認定という歴史ある蔵で、300石という少量生産ながら丁寧に醸される神泉は、小松の誇る地酒として、地元はもとより広く愛されています。
Noguchinaohikokenkyuusho
農口尚彦研究所は蔵元名がそのまま銘柄名となっている、極めて稀有な存在です。 「酒造りの神様」と称される農口尚彦杜氏の名を冠することは、この酒に込められた想いと品質への絶対的な自信の表れです。全国新酒鑑評会金賞通算27回、「現代の名工」認定、黄綬褒章受章という輝かしい実績を持つ農口杜氏が、80歳を超えてなお現役で醸す日本酒は、まさに生きた伝説です。 「農口五彩シリーズ」として展開される商品群は、石川県の伝統工芸「加賀五彩」にちなんだ色彩をテーマに、本醸造、純米酒、山廃純米酒、山廃吟醸酒、純米大吟醸という多様なラインナップを誇ります。多くが無濾過生原酒として提供され、農口杜氏が生み出す酒本来の瑞々しさと力強さを余すところなく味わえます。 本醸造は洋梨のように瑞々しく爽やかな果実味が口中に広がり、驚くほどすっきりとした喉越しとミネラル感の絶妙なバランスを持ちます。食中酒としての完成度は極めて高く、様々な料理を引き立てる名脇役としての実力を発揮します。 山廃の五百万石は、オレンジのような甘酸っぱい柑橘系の香り、クリーミーなコクと優しい酸味が調和し、山廃特有の複雑な味わいを持ちながら、農口杜氏ならではの繊細なバランス感覚が光ります。 白山の清らかな伏流水、厳選された酒米、そして50年以上の経験と技術が結晶した農口尚彦研究所の酒は、日本酒の到達点の一つを示す、究極の逸品です。研究所という形で技術を継承し、未来へと受け継ぐ使命を担った、日本酒界の至宝とも言える銘柄です。
Harugokoro
春心は西出酒造の復活と再生を象徴する銘柄で、「春の心」という温かな名を持ちます。 一度は失われかけたこの銘柄を、創業家の西出裕久氏が18年ぶりに蘇らせたという物語は、地酒への深い愛情と伝統への執念を物語っています。大正2年創業以来の伝統を受け継ぎながら、新たな時代に向けて再出発した春心は、復活の喜びと未来への希望が込められた銘柄です。 最大の特徴は100年前の生酛造りという伝統製法で、木の蒸籠での米蒸し、伝統的な佐瀬式槽での搾りなど、全て手作業で丁寧に醸されます。家族4人だけで年間50石という少量生産ながら、石川県産の原料のみを使用し、地元の乳酸菌を活用した本物の味わいを追求しています。 味わいは力強い旨味と個性的な酸味が特徴で、飲み手に強い印象を与えます。生酛造り特有の複雑で深い味わいは、一度飲んだら忘れられない個性を持ちながら、幅広い料理との相性も良い懐の深さを兼ね備えています。 「自然との共生」をテーマに、地元の素材と伝統製法にこだわり抜いた春心は、亡き父の蔵を買い戻した息子の想いと、家族の絆が醸し出す、感動の一本です。
Kimmon
金紋は西出酒造が一時期使用していた銘柄名で、現在も一部商品で継承されています。 1996年の経営難による譲渡時に「春心」から「金紋」へと変更されましたが、2014年の西出家による買戻し後、主力銘柄は「春心」に戻されました。しかし金紋という名も、蔵の歴史の一部として大切に扱われています。 金紋という名は「金の紋章」を意味し、格調高さと価値の高さを表現しています。
Hirohisa
裕恒は現当主・西出裕久氏の名を冠した銘柄で、蔵の復活と新たな出発を象徴しています。 亡き父の蔵を買い戻し、失われかけた伝統を復活させた裕久氏の強い想いと覚悟が、この銘柄名に込められています。家族4人だけの小さな蔵で、伝統的な生酛造りを守り続ける裕久氏の酒造りへの情熱が結晶した銘柄です。