美吉野醸造は大正創業で、奈良県吉野郡吉野町に位置する革新的な酒蔵です。吉野山の麓という自然豊かな環境で、伝統的な製法と新しい挑戦を融合させた独自の酒造りを行っています。
代表銘柄「花巴」は、「巴」が水の渦を表す紋様であることから、吉野川の清流と桜（花）を組み合わせた銘柄名です。特筆すべきは「水酛」という江戸時代の製法を復活させた酒造りで、水と米だけで乳酸菌を自然培養する伝統技法を実践しています。
「花巴 酸基醴」シリーズは、低アルコールで甘酸っぱい独特の味わいが特徴で、ワインのような感覚で楽しめる革新的な日本酒として注目されています。水酛仕込みならではの豊かな酸味と、米の甘みが調和した複雑な味わいが魅力です。
「山廃純米」シリーズも展開しており、伝統的な山廃酛による力強い酸と旨味が特徴です。無濾過生原酒を中心に、酵母が生きたままの状態で瓶詰めし、フレッシュで活力あふれる酒質を実現しています。
「天彩」「谷瀬」「花つどい」「南遷」「百年杉」「蔵王桜」など多様な銘柄を展開し、それぞれが個性的な酒質を持ちながら、吉野という地の魅力を酒に映す酒造りを追求しています。