天寿酒造は文政13年、初代大井永吉によって霊峰鳥海山の麓に創業され、約200年の歴史を持つ酒造です。
酒銘「天寿」には「この酒で百歳まで」という願いが込められ、ラベルの文字は約2000年前に中国山東省泰山の絶壁に刻まれた金剛般若経から写したものです。
矢島地区は鳥海山の麓に位置し、江戸時代の城下町の雰囲気を色濃く残す地域で、冬期は豪雪地帯となり低温長期発酵に最適な環境を持ちます。
鳥海山の地下伏流水を仕込み水に使用し、六代目の「酒造りは米作りから」の教えのもと、1958年に天寿酒米研究会を設立し全国に先駆けて蔵元自らが酒米栽培に取り組んでいます。
「秋田酒こまち」「美山錦」を厳格な品質管理のもと栽培し、多くの蔵が一部の米の吸水率を測定するのに対し、天寿酒造は全ての米の吸水率を測定し吸水誤差を0.01%以下に抑える精密な管理を行っています。
プレミアム酒には花から分離された花酵母（撫子酵母など）を使用し、伝統と革新を融合させた酒造りを続けています。