Sake Brands
in Hiroshima
Kamimaneki
Shinrai
神雷は享保元年(1716年)創業の三輪酒造が、中国山脈の山あい標高約500mという広島県内で最も高い位置で醸す日本酒です。 銘柄名は、かつて雷が酒蔵に落ちたものの重大な被害がなかった出来事と、神が宿るとされる地「神石」からインスピレーションを受けて名付けられ、「信頼して飲んでいただきたい」という願いが込められています。 平均気温が東北地方とほぼ同じという寒冷地のため、発酵が緩やかに進み雑味が少ない"きれいな飲み口"が特徴です。仕込み水には酒蔵裏山の井戸から汲み上げる軟水と、地下50mから汲み上げる中硬水の2種類を使用しており、この2種類の水を使う酒蔵は大変珍しく、目指したい味に合わせて各工程で使い分けることにより、より豊かな味わいを生み出しています。 広島を代表する酒米「八反錦」「千本錦」を使い続け、軟水を活かして米の旨みを引き出し、広島県に伝統的に伝わる軟水醸造法により麹をしっかり造り込んだ風味豊かな酒質を実現しています。 味わいは柔らかく米の甘み旨みがありながら、後半のキレもある良さを兼ね備え、懐の深く食事に寄り添う食中酒として出番の多い酒です。2018年には伝統的な生酛仕込みを復活させ、エレガントな酸、清涼感がありクリアーな味わい、根底に流れる芯の通った力強さを追求しています。
Jinsekikougen
神石高原は三輪酒造が神石高原町の風土を体現するために醸す、特別な生酛純米酒です。 神石高原町の農家が栽培した生産量の極めて少ない八反錦2号を原料に、人工の酵母などを一切入れず米と水のみで作る伝統的な「生酛仕込み」で醸されています。標高約500mの寒冷な気候と、軟水・中硬水の2種類の仕込み水を使い分ける独自の技法により、歴史を積み重ねてきた酒蔵の風土や神石高原の気候・味を反映した、三輪酒造でしか作れない味わいに仕上がっています。 生酛造りならではのエレガントな酸と清涼感、クリアーな味わいの中に、根底に流れる芯の通った力強さが特徴です。地域の米と水、そして伝統的な技法が織りなす、神石高原のテロワールを表現した銘柄です。
Minotsuru
美の鶴は明治元年(1868年)創業の美の鶴酒造が醸す日本酒で、所在地の旧称「御野村」にちなんで命名されました。 福山市神辺町は古くから栄えた町で、福山城築城前は備後の政治・文化の中心地として栄えた歴史を持ちます。明治後期には杜氏界屈指の平本岩太郎氏を招聘し、用米の選定や醸造に苦心を重ね、昭和5年秋には天皇陛下行幸の際に天台を賜る光栄に恵まれるなど、各種品評会にも多数入賞してきた実績を持ちます。 仕込み水には小田川の伏流水を使用し、原料米には山田錦や中生新千本などを厳選。大吟醸酒、純米吟醸酒、本醸造酒、普通酒と幅広い製品ラインナップを展開し、平成1、2、4、13年度の全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど、確かな技術で醸される広島の地酒です。
Tempouichi
天宝一は明治43年(1910年)創業の天宝一が醸す、現在福山市唯一の酒蔵の地酒です。 銘柄名には「天地の唯一の宝になる」という想いが込められており、創業以来その理念を継承し続けています。福山市北部の神辺の里で、地下200メートルから汲み上げる「古代水」という超軟水を仕込み水に使用し、この超軟水と丁寧な絞りが生み出す「柔らかな酸」が、フレッシュなキレの中に心地良い余韻を運んできます。 「料理を生かす名脇役としての日本酒」をコンセプトとし、食事との調和を何よりも大切にしています。辛口で旨みとキレを追求した完成度の高い香味が特徴で、瀬戸内の小魚など地域食材との食べ合わせも考慮した食中地酒として設計されています。料理の味を引き立たせながら飲むほどに旨さを増す「究極の食中酒」を目指し、やわらかな酸とフレッシュなキレが調和した、懐の深い味わいを実現しています。
Shinzan
深山は福山市加茂町の高橋酒造が醸す銘柄です。詳細な情報は限られていますが、福山の地で伝統的な酒造りを続けています。
Kanshushinzan
勧酒深山は高橋酒造の銘柄の一つで、「深山」シリーズの展開銘柄です。
Jureionomichi
寿齢おのみちは、安政元年(1854年)創業の吉源酒造場が醸す、尾道唯一の酒蔵の地酒です。 清酒「寿齢」の名前は、戦後当時の当主が長命でありそれにあやかり、以後長寿を祝うという意味で使用されるようになった縁起の良い銘柄です。JR尾道駅北口から徒歩5分という利便性の高い三軒家町に位置し、長年にわたり尾道の地酒文化を支えてきました。 味わいはバランスのとれた、やや甘口でやわらかさとまろやかさを程よくミックスしたのど越しの良いお酒で、瀬戸内の魚介料理との相性が抜群です。燗によし、冷もまた良く、広島酒として旨味のある酒質が特徴です。 純米吟醸は華やかな香りと、甘みと酸の調和が取れた飲み口で、本醸造原酒はドライな味の辛口タイプながらやわらかさとまろやかさをほど良くミックスした喉越しの良さが魅力です。現在は委託醸造の形式で事業を継続しながら、尾道唯一の酒蔵として地域の酒造りの歴史を守り続けています。
Murakamisuigun
村上水軍は、瀬戸内海の因島を拠点に活躍した村上水軍の荒々しさと大いなるロマンをテーマにした日本酒です。 因島を拠点に瀬戸内海を駆け巡った村上水軍(海賊)の歴史と伝説にちなんで名付けられ、その勇猛果敢な精神を酒質に投影しています。純米吟醸は精米歩合60%以下で醸され、非常になめらかな口当たりとボディのある味わいが特徴です。 和洋中どんな料理にも合わせやすい懐の深さを持ちながら、特に味の濃い料理を引き立てる力強さも兼ね備えています。冷やして8-10℃程度で楽しむのが最適で、瀬戸内の海の幸との相性も抜群です。村上水軍の大海原を駆けた勇ましさと、瀬戸内の風土が融合した銘柄です。
Suigun
水軍は濱岡酒造の「村上水軍」シリーズの展開銘柄で、瀬戸内海の村上水軍をテーマにした力強い味わいが特徴です。
Honimbou
本因坊は尾道市因島に位置していた備南酒造が製造していた銘柄です。「因島大橋」「白冠」といった銘柄とともに醸されていましたが、後継者不足により2013年に廃業しました。
Suishin
醉心は万延元年(1860年)創業の醉心山根本店が醸す日本酒で、明治中期に「醉心(よいごころ)」として命名され、全国的な知名度の広がりとともに「醉心(すいしん)」と呼ばれるようになった歴史ある銘柄です。 日本画の巨匠・横山大観が終生愛飲した酒としても名高く、その洗練された味わいは多くの文化人に愛されてきました。仕込み水には広島県中央部の鷹の巣山山麓から湧き出る硬度14の超軟水を使用し、広島の酒造りの特徴でもある軟水仕込みでありながら、辛口志向の酒を主流としている点が特徴的です。 醉心の辛口は「甘さの程よく残った辛口」と言われることが多く、バランスの良いすっきりとした味わいが魅力です。軟水仕込みによるキメ細かくやわらかな口当たりと、程よい旨味が口の中に広がります。 醉心山根本店は純米吟醸酒に先駆的に取り組んできた蔵としても知られており、『純米吟醸 稲穂』は現在も醉心の売れ筋として存在感を示しています。伝統を守りながらも革新を続ける、広島を代表する銘柄です。
Bunanoshizuku
ブナのしずくは醉心山根本店が鷹の巣山山麓のブナ原生林から湧き出る名水「ブナのめぐみ」を仕込み水に使用して醸す純米酒です。 仕込み水は超軟水でミネラル分が少なく、穏やかに発酵が進むため、まろやかな口当たりが特徴です。口に含むと落ち着いた香りが広がり、辛口の中にも甘味を感じる絶妙なバランスが楽しめます。上品な酸味とふくよかな旨味が調和し、春季全国酒類コンクールで純米酒部門の第1位特賞を受賞した実績を持ちます。 水源を覆うブナの原生林に由来する『ブナのしずく』シリーズは、軽快かつなめらかな味わいで、女性ファンも多くいます。ブナの森が育む清らかな水と、醉心山根本店の伝統的な軟水醸造法が生み出す、清涼感あふれる味わいが魅力の銘柄です。
Sakurafubuki
桜吹雪は東広島市黒瀬町の金光酒造が醸す伝統的な銘柄です。
Kamokinshuu
賀茂金秀は金光酒造の主力銘柄で、東広島市黒瀬町で醸される地酒です。
Taketsuru
竹鶴は享保18年(1733年)創業の竹鶴酒造が醸す日本酒で、ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝氏の生家としても知られる歴史ある蔵元の銘柄です。 銘柄の由来は、ある時に蔵の裏の竹藪に鶴が飛来して巣を作ったことを「古来、松に鶴と聞くも、竹に鶴とは瑞兆なり」と喜び、「小笹屋竹鶴」と号したことに始まります。元々は製塩業を営む「小笹屋」として知られ、冬季の稼業として酒造業に乗り出した歴史を持ちます。 竹鶴酒造は本場灘の生酛造りを広島県下で初めて復活させ、平成28年からは全商品が醸造アルコールを添加しない「純米酒」に転換しました。味の濃い辛口純米酒で知られ、燗して旨い純米酒の最高峰として名を馳せています。 杜氏の石川達也氏は「どんな料理にも合う『ごはん』のような、料理を選ばない食中酒を目指したい」と語り、竹原の風土が生んだ魚介のおいしさを最大限高め、食の邪魔をしないのではなく「食をおいしくする」酒造りを追求しています。地元竹原で愛飲されている昔馴染みの「竹鶴」、純米酒の「清酒竹鶴」シリーズ、そして無濾過の純米原酒「小笹屋竹鶴」シリーズと、多彩なラインナップで食中酒の真髄を体現しています。
Ozasayataketsuru
小笹屋竹鶴は竹鶴酒造が伝統的な生酛造りで醸す無濾過純米原酒シリーズで、蔵元の屋号「小笹屋」を冠した特別な銘柄です。 平成21年から昔ながらの「木桶」を用いて醸されており、本場灘の生酛造りを広島県下で初めて復活させた竹鶴酒造の技術と理念が最も色濃く表現されています。無濾過の純米原酒ならではの、米の旨味が凝縮された力強い味わいと、生酛造りが生み出す複雑で奥深い酸味が特徴です。 燗して旨い純米酒の最高峰として評価される竹鶴酒造の真骨頂とも言える銘柄で、「食をおいしくする」という蔵元の理念を体現した、どんな料理にも寄り添う懐の深い食中酒です。
Yorunoteiou
夜の帝王は藤井酒造が「既成概念にとらわれない」をコンセプトに醸す、遊び心あふれる銘柄です。 気取らずに日本酒を一緒に楽しむ喜びを伝えることを目的とし、親しみやすいネーミングとともに、どんな料理にも合わせやすい懐の深い味わいを実現しています。広島を代表する酒米・八反錦を使用し、冷酒から燗酒まで様々な温度帯で楽しめる万能型の酒質が特徴です。 伝統的な酒造りの技術を基盤としながらも、現代の食卓に寄り添う柔軟な発想で醸された、藤井酒造の新しい挑戦を体現する銘柄です。
Houju
宝寿は藤井酒造が醸す銘柄で、大正天皇(当時は皇太子)が誕生された際の新聞見出しに「宝寿、宝寿、宝寿…」と繰り返し掲載されたことから命名された、最も縁起の良い銘柄名を持ちます。 竹原で地元に愛され続けているシリーズで、長年にわたり地域の食文化とともに歩んできた歴史があります。親しみやすい味わいと確かな品質で、日常の食卓を彩る地酒として定着しています。
Ryuusei
龍勢は文久3年(1863年)創業の藤井酒造が醸す最高級銘柄で、明治40年(1907年)の第一回全国新酒鑑評会で最優等賞を受賞した輝かしい歴史を持ちます。 瀬戸内海に面した竹原市で醸され、専門店限定流通という形で蔵元のこだわりが貫かれています。食の個性を引き立てる酒造りを重視し、爽やかな酸味、旨味、キレの良い後味が調和した洗練された味わいが特徴です。 伝統を守りながらも時代とともに進化を続け、食事に寄り添う名脇役として、あらゆる料理の美味しさを引き出す銘柄です。