服部岩彦酒造場は栗東市に存在した酒蔵ですが、現在は廃業しています。
栗東市は琵琶湖の南部、近江盆地に位置し、古くから東海道と中山道をつなぐ交通の要衝として発展してきました。中山道の草津宿から中山道鳥居本宿・北国街道木之本宿方面へ向かう街道と、東海道大津宿から中山道鳥居本宿へ向かう東海道支線の合流点であり、多くの旅人が行き交う要地でした。
琵琶湖周辺の山々を水源とする豊富な地下水と、近江盆地の良質な米を活かして酒造業が営まれていました。廃業時期や詳細な経緯については情報が限られていますが、滋賀県の酒造業の歴史の一部を担った蔵として記録されています。