佐々木酒造は1893年（明治26年）に初代佐々木治郎吉が創業し、京都市上京区の洛中に唯一残る酒蔵です。洛中は室町中期には300軒、創業時の1893年でも131軒の蔵元がありましたが、現在では佐々木酒造のみとなりました。
秀吉が天下に威勢を示した聚楽第跡に位置し、千利休が茶の湯に用いたと伝わる銀明水で仕込んだお酒を造っています。程よくミネラルを含んだ軟水で、日本酒造りに適した良質な水が豊富なエリアです。
米の旨みを大切に、濾過・脱色等の処理を差し控えて自然のままの清酒を出荷することを心がけています。全国新酒鑑評会で金賞、ワイングラスで美味しい日本酒アワード2023でも金賞を受賞するなど、高い品質が評価されています。
洛中唯一の蔵として、京都の歴史と文化を背景に、伝統的な酒造りを守り続けている貴重な存在です。