馬鹿三里

馬鹿三里は会津地方の喜多方・坂下・高田エリアの複数の蔵元が協力して造る日本酒です。
銘柄名「馬鹿三里」は会津坂下町の地理的特性に由来し、会津坂下町は会津若松市、喜多方市、会津美里町、柳津町までいずれも12キロメートル（3里）の距離にある交通の要所であることから、俗に「坂下の馬鹿三里」と呼ばれてきた歴史があります。
この地域性を象徴する名称を冠した日本酒として、会津坂下町と周辺地域の酒造文化を体現しています。

喜多方・坂下・高田エリアは会津地方屈指の酒造地帯で、伝統的な酒造りの技術と豊富な雪解け水、良質な酒米に恵まれた地域です。
喜多方市には11蔵元、会津坂下町には3蔵元が存在し、それぞれが独自の個性を持つ日本酒を醸造しています。
複数の蔵元が協力することで、それぞれの蔵の特徴を持ち寄りながら、会津地方全体の酒造りの魅力を表現する取り組みとなっています。

会津地方の酒造りは、飯豊山系の柔らかな雪解け水、冬季の厳しい寒さによる長期低温発酵、地元産の酒造好適米「五百万石」「夢の香」などを活用した地域性の高い製法が特徴です。
香りは控えめで、味わいのバランスが良く、飲み飽きしない食中酒としての特性を持ち、軟水で仕込まれることが多いため、柔らかく優しい口当たりとすっきりとしたキレが楽しめます。

会津地方の郷土料理である馬刺し、こづゆ（貝柱と野菜の椀物）、にしんの山椒漬け、棒タラ煮などの山の幸を活かした料理と相性が良く、会津の食文化に寄り添う食中酒として、地域の酒造文化を支える銘柄です。