齋彌酒造店は明治35年に初代齋藤彌太郎によって創業されました。
創業時からの店舗や蔵など11棟の建物が残っており、国登録有形文化財に指定されています。
石脇地区は神山からの豊富で良質な地下水に恵まれ、「石脇では穴を掘れば水が出る」という言葉があるほどで、軟水でありながら酒造りには中硬水に分類される理想的な仕込み水を使用しています。
蔵は斜面を利用した約6メートルの高低差を持つ「登り蔵」構造で、最上部に精米所を配置し、重力を利用して原料を自然に移動させることで労力を減らし原料の品質を保っています。
「酒は人間が造るのではなく微生物が造る」という信念のもと、「三無い造り」（櫂入れをしない、濾過をしない、加水しない）という独自の製法を確立し、創業以来蔵内に湧く湧水を使用して蔵付き酵母を育成し続けています。
全国新酒鑑評会で平成以降16回の金賞を受賞するなど高い評価を得ています。