三十六人衆

「三十六人衆」は菊勇株式会社の代表銘柄で、酒田の歴史に由来する名称を持つ日本酒です。酒田は戦国時代には自由都市で、36人の大商人が月番三人ずつ12ヶ月で町政や町の行事を担当し、最上義光の支配権を得た後もこの体制で統治が進んでいました。この36人のことを「三十六人衆」と呼び、元は滅亡した奥州藤原氏の家臣で、武士は二君に仕えずという意識と誇りがありました。この歴史的背景を銘柄名に採用しています。
日常の生活で晩酌、その他で飲まれるいわゆる「生活酒」を目指しており、特に香りのみを追わず、お燗をしても味が崩れない安心して飲める酒造りが特徴です。辛口でキレがよく、しかも奥深い広がりのある味わいです。
主なラインナップとして、「三十六人衆 飛天 大吟醸 秘伝」は華やかな吟醸香と優雅なまろやかさが特徴で最高傑作、「三十六人衆 水天 純米大吟醸」は淡麗な香りと透明感のある後味が魅力で山田錦の香りと旨みが引き立つ、「三十六人衆 暁天 純米超辛口」は6号酵母と美山錦を使用し辛口ながらも旨みと果実香を残す繊細な味わいがあります。
統一のロゴ「三十六」のうち「六」は庄内地域から見渡す月山と鳥海山、「十」は白鳥が羽ばたく様子を表現しています。2024年9月に蔵元が事業停止しているため、現在は製造されていません。