白冨士
しらふじ白冨士は冨沢酒造店が300年以上にわたって醸し続けてきた銘柄で、双葉町を代表する地酒でした。
阿武隈山地の伏流水を仕込み水として使用し、代々の杜氏が全工程を手作業で仕込むことで、米の甘みが感じられる味わいを実現していました。
「白冨士」という名は、清らかで気高い富士山のイメージと、純白の酒質を表現した命名で、地域の人々に長年愛されてきました。
平成23年(2011年)の福島第一原発事故により、双葉町での酒造りは中断を余儀なくされましたが、...
白冨士は冨沢酒造店が300年以上にわたって醸し続けてきた銘柄で、双葉町を代表する地酒でした。
阿武隈山地の伏流水を仕込み水として使用し、代々の杜氏が全工程を手作業で仕込むことで、米の甘みが感じられる味わいを実現していました。
「白冨士」という名は、清らかで気高い富士山のイメージと、純白の酒質を表現した命名で、地域の人々に長年愛されてきました。
平成23年(2011年)の福島第一原発事故により、双葉町での酒造りは中断を余儀なくされましたが、救出された白冨士酵母は、蔵元家族の手によって守り抜かれました。
12年の歳月を経て、アメリカ・ワシントン州シアトル郊外で「SHIRAFUJI」として復活を遂げました。
シアトルで醸される「SHIRAFUJI」は、同じ醸造所で以前造られていたシャルドネの菌が自然に入ったと考えられ、ほんのりと白ワインのフルーティーさを感じさせる、新しい個性を持つ酒となっています。
300年以上の伝統を受け継ぎながらも、新天地で新たな個性を獲得した「SHIRAFUJI」は、困難を乗り越えて伝統を守り抜いた蔵元家族の情熱と、双葉町への変わらぬ愛着を体現する銘柄として、今もなお進化を続けています。