松浦酒造有限会社は安永元年(1772年)から加賀市山中温泉の中心部で、地酒「獅子の里」の製造・販売を続けている老舗蔵元です。
250年以上にわたり山中温泉という湯の町で酒造りを行ってきた松浦酒造の最大の特徴は、超軟水の仕込み水を活かしたやさしい味わいの食中酒造りです。仕込み水には山中温泉を一望する薬師山麓にある医王寺境内から湧き出る名水「薬水」を使用し、この超軟水が生み出すやさしく柔らかな口当たりが、獅子の里の個性となっています。
酒造りの理念は「食の最高のパートナーになれるように」という願いで、穏やかな香りと食欲を誘う生き生きとした酸を大切にした食中酒を目指しています。この自然の神秘の力を表現するために、全量純米仕込みを実践し、醸造アルコールを一切使用しない米だけの酒造りを貫いています。
また、大吟醸酒の香りを封じ込めた酒粕ソフトクリームは自家製の自慢商品として、蔵を訪れる観光客に親しまれています。山中温泉という温泉地に根ざした蔵元として、地域の食文化と観光産業の両方に貢献する、個性的な存在です。