重家酒造は、麦焼酎発祥の地とされる壱岐島に位置する酒造です。初代横山確蔵氏により1924年（大正13年）に創業され、長く焼酎製造を中心に事業を展開してきました。
杜氏の高齢引退を機に日本酒造りを休止していましたが、28年ぶりとなる2018年に新しい蔵とともに日本酒醸造を復活させ、壱岐島の日本酒文化を再興しました。太三杜氏を招聘し、伝統的な技法と現代的な品質管理を融合させた酒造りを実践しています。
仕込み水には、理想の水を求めて島内の水源を20カ所以上調査した末に厳選した地下水を使用。酒米は全て壱岐産の特等山田錦にこだわり、蔵内は完全冷蔵で常に5度で管理することで、酵母にとって最適な環境を保っています。データの記録と綿密な分析により再現性を高め、絶対に美味しい酒を造るという強い情熱のもと、品質向上に取り組んでいます。
環境への配慮として、蔵の周辺環境に配慮した酒米のとぎ汁の浄化層を設置するなど、地域と共生する酒造りを行っています。主力銘柄「よこやま」は第7回酒－1グランプリでグランプリを受賞し、九州勢初の快挙を成し遂げました。