出羽鶴酒造は秋田県大仙市南外地区に位置し、秋田清酒株式会社のグループ蔵として長い歴史を持つ酒造です。「出羽鶴」の名は、出羽国（秋田・山形）の誇りと鶴の優雅さを重ね、縁起の良さと品格を表しています。
出羽鶴酒造の大きな特徴は「10km圏内の米」にこだわる地域密着型の酒造りで、特に大仙市内外の契約栽培米を積極的に使用し、顔の見える農家との信頼関係を築いています。使用する酒米は秋田酒こまち、美郷錦、美山錦、吟の精といった秋田県産酒造好適米が中心です。
主力銘柄の一つである「やまとしずく」は、地元密着の理念を最も体現するブランドで、10km圏内の契約栽培米を使い、その土地のテロワールを感じられる酒を目指しています。すっきりとした味わいの中に米の旨味が感じられ、食事に寄り添う酒質が特徴です。
伝統的な銘柄「出羽鶴」は、端麗でバランスの取れた味わいが特徴で、幅広い料理に合わせやすい汎用性の高さが魅力です。伝統的な秋田の酒らしい淡麗さと、しっかりとした米の旨味を兼ね備えています。
「白鳥」は出羽鶴酒造が手掛けるもう一つの銘柄で、優雅で洗練された味わいを追求し、白鳥のように気高く美しい酒を目指しています。
仕込水には奥羽山系の良質な伏流水を使用し、大仙市南外地区の豊かな自然環境に恵まれています。南外地区は冬季の寒さが厳しく、低温発酵に適した環境です。
秋田清酒グループの一員として、品質管理の徹底と安定供給を実現しながらも、地域に根ざした独自の個性を守り、「地元の米、地元の水、地元の風土」を体現する酒造りで、秋田県を代表する銘柄を支えています。