有賀醸造は白河市東地区に位置し、江戸時代後期の安永三年に創業した長い歴史を持つ酒蔵です。
当時、白河市東地区は越後高田藩の飛び領地となっており、庄屋の有賀家が大名より酒造りを命じられたことで御用蔵として歩み始めました。
仕込み水には阿武隈川の伏流水を使用し、白河近辺でとれた福島県の酒造好適米「夢の香」を中心に丁寧な酒造りを行っています。
現在の杜氏は有賀裕二郎氏で、東北大学生命科学研究科で免疫の研究をしていましたが、東日本大震災をきっかけに蔵に戻り酒造りの道を志しました。
大学時代に培った知識やデータ収集の手法を酒造りに活かし、麹菌や酵母菌の特性の検証、米の吸水や麹室の湿度など、あらゆるデータを取りながら試験醸造を繰り返す科学的なアプローチで高品質な酒を醸しています。
蔵が掲げる理念は「一生の粋な酔いを」で、日常から特別な時間まで、人々の人生に寄り添い愉しんでもらえる酒を醸すことを目指しています。
代表銘柄には「有の川」「陣屋」「生粋左馬」などがあり、日本酒だけでなく日本の酒蔵として唯一マッコリも醸造しており、「虎マッコリ」は首都圏の焼肉店で人気を博しています。
全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど高い評価を受けており、白河の地から世界で楽しんでもらえる日本酒を目指す「CHALLENGE 100 YEARS PROJECT」を掲げて未来への挑戦を続けています。