Brands
Miyoshimasamune
三吉正宗は朝倉酒造が誇る主力銘柄で、広島県の三吉酒造場(後のアシードブリュー)との企業再編により受け継がれた伝統あるブランドです。 銘柄名は広島の三吉酒造場に由来し、同蔵が代々襲名してきた杜氏名「直右衛門」を冠した商品も展開されています。 筑後川流域の豊かな自然環境と阿蘇山系の伏流水を使用し、九州屈指の穀倉地帯である朝倉地方で育まれた良質な米を原料として醸造されています。広島の伝統的な酒造技術と福岡の風土が融合した独自の味わいが特徴で、淡麗辛口系の酒質を基本としながらも、ふくよかでやさしい旨味を併せ持つバランスの良い仕上がりとなっています。 純米吟醸「三吉正宗 直右衛門」は、ほのかにフレッシュでフルーティーな飲み口が特徴で、口に含むとふくよかな米の旨味が広がり、スッキリとした苦味と渋みからくるキレが心地よい余韻を残します。辛口でありながら味わい深く、やさしい旨味が感じられる淡麗辛口系の酒として、幅広い料理との相性が良く、食中酒として親しまれています。 朝倉の静かな田園風景の中で醸される三吉正宗は、筑後川の恵みと九州の豊かな穀倉地帯という地理的特性を活かした、地域性と伝統技術が調和した銘柄として、地元を中心に愛飲されています。
Yukinosato
雪の里は朝倉市に位置していた雪の里酒造の銘柄です。 筑後地方の気候風土を活かした酒造りを行っており、地域で親しまれていた地酒でした。蔵元は現在廃業しています。
Tsukinokatsura
月の桂は森山酒造が醸す代表的な銘柄で、小郡の地酒として長年にわたり地元を中心に親しまれています。 銘柄名の「月の桂」は月に生えているとされる伝説上の桂の木を意味し、風雅で上品な名称が印象的です。 筑後地方の良質な地下水を仕込み水に使用し、厳選された酒造好適米から醸される月の桂は、純米酒、純米吟醸、本醸造など複数のグレードで展開されています。基本的な酒質はスッキリとした淡麗辛口系で、キレの良さと飲み飽きしない味わいが特徴です。米本来の旨味を感じながらも後口が爽やかで、食事との相性が良い食中酒として設計されています。 純米吟醸の月の桂は、やや控えめながら上品な吟醸香が漂い、口に含むとやわらかな米の旨味が広がり、程よい酸味が全体を引き締めます。冷やして飲むとフレッシュな味わいが際立ち、常温ではふくよかさが増し、温めても米の旨味が膨らむなど、温度帯によって異なる表情を楽しめる懐の深い酒質です。 小郡市の豊かな自然と良質な水に育まれた月の桂は、地域の食文化に寄り添う酒として、筑後地方の郷土料理や博多の海の幸、季節の野菜料理などと相性が良く、日常の食卓を彩る地酒として、また特別な日の一献として、幅広いシーンで愛飲されています。
Hiramatsu
比良松は篠崎が醸す日本酒銘柄で、蔵元の所在地である朝倉市比良松の地名に由来しています。 阿蘇山系の伏流水を仕込み水に使用し、九州屈指の穀倉地帯である朝倉地方で育まれた良質な米を原料として醸造される、地域性を体現した銘柄です。 220年以上にわたる日本酒醸造の伝統技術を受け継ぎながら、現代の嗜好に合わせた酒質改良にも取り組んでおり、純米酒を中心とした製品構成が特徴です。純米酒70%は、精米歩合70%で醸された米本来の旨味を活かした酒質で、ふくよかな味わいとキレの良さを併せ持つバランスの取れた仕上がりとなっています。 福岡県酒造組合主催の鑑評会において、純米酒、純米吟醸酒、大吟醸酒の3部門で金賞を受賞するなど、品質の高さが公的に評価されています。阿蘇山系の名水といわれる地下水の特性を活かした、やわらかく滑らかな口当たりが比良松の大きな特徴で、この水質が生み出すまろやかさが多くの愛飲者を魅了しています。 冷やして飲むと爽やかでスッキリとした味わいが際立ち、常温ではふくよかな米の旨味が膨らみ、温めると柔らかな甘みと旨味が一層引き立つなど、温度帯による表情の変化も楽しめます。朝倉地方の郷土料理や博多の海の幸、筑後平野の農産物を使った料理など、地元の食文化と相性が良く、食中酒として日常的に親しまれている銘柄です。
Kunigiku
国菊は篠崎が展開するブランドで、特に甘酒製品で全国的な知名度を獲得していますが、日本酒銘柄としても使用されています。 江戸時代後期の創業から受け継がれてきた発酵技術と麹造りの伝統が、国菊ブランドの基盤となっています。 国菊の名を冠した最も有名な製品は「国菊あまざけ」で、年間約200万本を製造する篠崎の看板商品です。米麹と米のみから糖化させたノンアルコール甘酒で、糖類や防腐剤を一切使用せず、自然な甘みと栄養価の高さから「飲む点滴」として健康志向の消費者から広く支持されています。2008年にモンドセレクション金賞を受賞して以来、国菊ブランドの認知度は全国規模に拡大しました。 発芽玄米を使用した「国菊 発芽玄米甘酒」など、健康機能性を高めた製品展開も行っており、伝統的な麹製造技術を応用した革新的な商品開発が国菊ブランドの特徴です。麹の力で米を糖化させる伝統技術は日本酒造りと共通しており、220年以上にわたる酒造りで培われた麹造りの技術力が、甘酒製品の高品質を支えています。 日本酒としての国菊は、篠崎の伝統的な酒造技術を受け継ぎつつ、阿蘇山系の伏流水と朝倉地方の良質な米を原料として醸造されています。甘酒で培われた麹造りの技術が日本酒の品質向上にも活かされ、麹の持つ酵素力を最大限に引き出した、旨味とキレのバランスが取れた酒質が特徴です。
Asakiku
あさ喜久は安岡酒造場が醸す銘柄で、朝倉の「あさ」と縁起の良い「喜久」を組み合わせた銘柄名が特徴です。 杷木地区の豊かな自然環境と筑後川上流域の清らかな伏流水を活かした、地域性豊かな酒造りが行われています。 朝倉地方は九州屈指の穀倉地帯であり、地元産の良質な酒造好適米を原料として使用できる恵まれた立地にあります。筑後川水系の伏流水を仕込み水に使用し、杷木地区特有のやわらかな水質が、あさ喜久の穏やかで滑らかな口当たりを生み出しています。この水質の特性を活かした酒造りにより、きめ細やかでまろやかな味わいが特徴の酒質となっています。 伝統的な手法を守りながら丁寧に醸される日本酒で、朝倉の自然の恵みと杷木地区の風土が織りなす味わいが表現されています。地元を中心に親しまれている銘柄であり、地域密着型の酒造りの姿勢が銘柄名にも表れています。 筑後地方の郷土料理や地元の農産物を使った料理との相性が良く、日常の食卓に寄り添う地酒として、朝倉地域で愛飲されています。やわらかな水質を活かした穏やかな味わいは、様々な料理と調和しやすく、食中酒として楽しめる銘柄です。
Fukuine
福稲は片岡酒造場を代表する銘柄の一つで、弘法大師(空海)にまつわる地域の伝説に由来する歴史ある銘柄名です。 伝説によれば、弘法大師が宝珠山の村を訪れた際に村人から厚いもてなしを受け、その後村が飢饉で苦しんだ時、「福井」という井戸から米が湧き出て村を救ったという故事から「福稲」と名付けられました。この伝説は東峰村宝珠山の歴史と文化を象徴する重要な物語です。 仕込み水には福岡県内で唯一「日本名水百選」に選定された岩屋湧水を使用しています。小石原の山々に降った雨が長い年月をかけて地下深くで濾過され、ミネラルバランスに優れた軟水として湧き出るこの名水が、福稲の清らかでやわらかな味わいの源泉となっています。筑後川源流域の山間地という立地が生み出す清冽な水質が、酒質全体に透明感と上品さをもたらしています。 福稲は純米吟醸、純米酒など複数のグレードで展開され、蔵元では食事中に燗酒で楽しむことを推奨しています。温めることで米の旨味がふくよかに膨らみ、岩屋湧水由来のやわらかな口当たりが一層際立ち、食事との調和が深まります。冷やしても温めても美味しい懐の深い酒質で、山間地の郷土料理や川魚料理、季節の山菜料理などと相性が良く、東峰村の食文化に寄り添う地酒として親しまれています。 2017年の九州北部豪雨災害からの復興の象徴として、「東峰一献」グループが中心となり、約50年ぶりに村内で酒米栽培を復活させる取り組みが進められています。福稲は「復活の酒」として、地域の歴史と自然、そして人々の絆が凝縮された銘柄であり、日本名水百選の岩屋湧水と小石原の豊かな自然が育む米を活かした、東峰村の宝といえる存在です。
Asanagi
朝凪は久留米市に位置していた朝凪酒造の銘柄です。 筑後地方の気候風土を活かした酒造りを行っており、地域で親しまれていた地酒でした。蔵元は現在廃業しています。
Uiui
初々(ういうい)は若竹屋酒造場が醸す銘柄の一つで、銘柄名の「初々しさ」「若々しさ」を表現した、フレッシュな魅力を持つ酒です。 326年の伝統を持つ筑後地方最古の蔵元でありながら、常に新鮮な感性を大切にする若竹屋の姿勢が銘柄名に込められています。 田主丸町の耳納連山から湧き出る日本名水百選の地下水を仕込み水に使用し、創業以来300年以上使い続けている井戸から汲み上げられる、地下80mから80年かけて濾過された伏流水が、初々の清らかで透明感のある味わいの源泉となっています。この水の特性を活かした、やわらかく滑らかな口当たりが初々の大きな特徴です。 うすにごりタイプなど、フレッシュ感を前面に出した製品展開が行われており、微炭酸のピチピチとした舌触りと、米の旨味が溶け込んだほのかな甘みが調和し、若々しい印象の味わいに仕上がっています。冷やして飲むことで、爽やかな香りとフレッシュな口当たりが一層際立ち、季節を問わず楽しめる親しみやすい酒質です。 筑後川中流域の豊かな自然環境と、元禄時代から受け継がれてきた伝統的な酒造技術、そして日本名水百選の水の恵みが融合した初々は、「若竹屋は子孫より預かりしものなり」という家訓のもと、次世代に継承すべき清新な味わいを体現した銘柄として、幅広い世代に親しまれています。
Wakatakeya
若竹屋は蔵元の屋号をそのまま冠した主力銘柄で、元禄12年(1699年)の創業以来326年にわたる伝統と歴史を体現する代表的な酒です。 初代若竹屋伝兵衛から14代目に至るまで受け継がれてきた酒造技術と、筑後地方最古の蔵元としての誇りが込められています。 田主丸町の耳納連山からの豊富な地下水、特に日本名水百選にも選定された良質な水を、創業以来300年以上使い続けている井戸から汲み上げて使用しています。地下80mの深さから汲み上げられるこの水は、80年もの長い歳月をかけて濾過された伏流水で、ミネラルバランスに優れ、酒造りに最適な水質として若竹屋の酒質の根幹を成しています。 本醸造「風」をはじめとする若竹屋銘柄は、その名の通り風のように爽やかでキレの良い味わいが特徴です。筑後地方の米を使用し、伝統的な手法で醸された酒は、やわらかな口当たりと上品な香り、そして食事を引き立てるバランスの良い酒質に仕上がっています。冷やしても温めても美味しい懐の深さがあり、日常の食卓から特別な席まで幅広く対応できる汎用性の高さが魅力です。 元禄蔵で醸される若竹屋は、300年以上の歴史を持つ蔵の空気と、現代的な品質管理技術が融合した、伝統と革新の調和を体現しています。蔵元の家訓「若竹屋は先祖より受継ぎし商いにあらず、子孫より預かりしものなり」という哲学のもと、持続可能な酒造りを実践し、次世代に継承すべき品質を守り続けている銘柄です。 筑後川中流域の豊かな自然と日本名水百選の水、そして326年の伝統技術が織りなす若竹屋は、田主丸の地酒文化を代表する銘柄として、地元を中心に広く愛飲されています。
Wakanokotobuki
若の寿は若竹屋酒造場が醸す銘柄の一つで、「若」という文字に蔵元の屋号を、「寿」という縁起の良い文字を組み合わせた、慶事や祝いの席にふさわしい銘柄です。 元禄12年(1699年)創業の筑後地方最古の蔵元が持つ伝統と、長寿や繁栄への願いが込められた名称となっています。 田主丸町の耳納連山から湧き出る日本名水百選の地下水を仕込み水に使用し、創業以来300年以上使い続けている井戸から汲み上げられる、地下80mから80年かけて濾過された清冽な伏流水が、若の寿の上品で清らかな味わいの基盤となっています。この水質が生み出すやわらかく滑らかな口当たりが、祝いの席にふさわしい華やかさと品格を与えています。 銘柄名に「寿」の文字を冠することから、結婚式や長寿の祝い、新築祝いなど、人生の節目を祝う席で好まれる酒として位置づけられています。326年の歴史を持つ蔵元が醸す酒として、伝統的な技法で丁寧に仕上げられ、バランスの取れた味わいと上品な香りが特徴です。 筑後川中流域の豊かな自然と日本名水百選の水、そして元禄時代から受け継がれてきた伝統技術が融合した若の寿は、「若竹屋は子孫より預かりしものなり」という家訓のもと、次世代に継承すべき品質を守りながら、慶びの席を彩る地酒として、田主丸を中心に親しまれています。
Hakatanerizake
博多練酒は若竹屋酒造場が10年もの歳月をかけて復活させた、室町時代の酒を再現した歴史的価値の高い銘柄です。 先代蔵主が国会図書館や朝鮮半島の片田舎まで足を運び、古文書を研究して完成させた、日本酒の原点ともいえる貴重な存在です。 製法は室町時代の伝統的な手法に忠実で、原料米にもち米を使用し、2度の発酵の後に臼で引き、絹布で濾すという、現代の日本酒とは全く異なる古代の技術で造られます。この独特の製法により、ヨーグルトのような自然な甘酸っぱさと独特の舌触りが生まれ、乳酸発酵による爽やかな酸味と、もち米由来のとろりとした質感が調和した、他に類を見ない味わいとなっています。 アルコール度数は3%と低く、すりおろしたリンゴのような爽やかな香りと、ヨーグルト様の甘酸っぱい風味が特徴で、日本酒というより発酵飲料に近い印象です。室町時代には豊臣秀吉が愛飲したとも伝えられ、当時の宴席で珍重された高級酒の味を、現代に蘇らせた歴史ロマンあふれる一品です。 500mlボトルで販売され、乳白色の優しい雰囲気を持つ外観も特徴的です。冷やして食前酒やデザート酒として楽しむのに適しており、和菓子や洋菓子、フルーツとの相性も良く、従来の日本酒の枠を超えた楽しみ方ができます。 博多練酒は、326年の歴史を持つ若竹屋酒造場だからこそ実現できた、日本酒の歴史を現代に伝える文化的遺産ともいえる銘柄です。「若竹屋は子孫より預かりしものなり」という家訓のもと、過去から受け継いだ酒造文化を未来へと継承する使命感が、この博多練酒の復活に込められています。
Wakatakeyadembeefukuikugenrokunosake
若竹屋伝兵衛馥郁元禄之酒は、創業者である初代若竹屋伝兵衛の名を冠し、元禄時代の高濃度醸造法を再現した歴史的価値の高い復古酒です。 先代蔵主が発酵工学の博士号を持つ専門知識を活かし、古文書を丹念に研究して完成させた、元禄期の酒造技術を現代に蘇らせた作品です。 元禄時代(1688-1704年)は徳川綱吉の治世で、文化が花開いた時代として知られています。この時代の酒造技術を再現するため、米の精米方法、麹の造り方、仕込み方法に至るまで古文書に基づいて忠実に再現し、当時の味わいを追求しました。その結果、驚くべきことにシェリー酒に似た風味を持つ、濃醇で複雑な味わいの日本酒が誕生しました。 金色の色合いを持ち、濃厚で芳醇な香りが立ち上り、口に含むと濃密な旨味とコクが広がります。高濃度醸造により引き出された米の旨味成分が凝縮され、長期熟成したような深みのある味わいが特徴です。アルコール度数も高めで、少量をゆっくりと味わうスタイルに適しており、食後酒やナイトキャップとしての楽しみ方が推奨されます。 180mlと720mlのボトルで販売され、化粧箱入りの商品もあり、贈答用としても人気があります。元禄時代の酒造技術を現代に伝える貴重な存在として、日本酒の歴史に興味を持つ愛好家から高い評価を受けています。 若竹屋伝兵衛馥郁元禄之酒は、326年の歴史を持つ筑後地方最古の蔵元が、創業期の味を現代に蘇らせた歴史的プロジェクトの成果であり、「若竹屋は子孫より預かりしものなり」という家訓のもと、過去から受け継いだ酒造文化を未来へと継承する使命感が込められた、文化的価値の高い銘柄です。
Yuu
優(ゆう)はいそのさわが醸す銘柄の一つで、銘柄名が示すように「優れた」「優しい」という二つの意味を込めた、品質と飲みやすさを両立させた酒です。 うきは市の名水の恵みを最大限に活かし、やわらかく優しい口当たりが特徴の銘柄として展開されています。 仕込み水にはうきは市が誇る豊富な湧水を使用しています。全国でも珍しい「水道の無い町」として全世帯が井戸水または山水を利用するうきは市において、いそのさわは創業以来130年以上にわたり蔵の井戸から湧き出る清冽な水を使用しており、この水質が生み出すやわらかく滑らかな口当たりが、優の大きな特徴となっています。 「優」という銘柄名には、優れた品質を追求するという蔵元の姿勢と、飲み手に優しく寄り添う酒でありたいという願いが込められています。バランスの取れた味わいで、主張しすぎず、食事を引き立てる食中酒としての役割を果たします。冷やして飲むと爽やかな香りと清涼感が際立ち、常温ではふくよかな米の旨味が膨らむなど、温度帯による表情の変化も楽しめます。 うきは市の豊かな自然と名水の恵み、そして1893年の創業以来受け継がれてきた伝統技術が融合した優は、「名水あるところに銘酒あり」という言葉を体現する、うきは市唯一の蔵元が誇る銘柄の一つです。
Nakazu
中洲はいそのさわが醸す銘柄の一つで、福岡市博多区の繁華街「中洲」に由来する銘柄名です。 博多の夜を彩る飲食街の名を冠することで、食事との相性を重視した食中酒としてのポジショニングが明確な銘柄として展開されています。 うきは市の豊富な湧水を仕込み水に使用し、全国でも珍しい「水道の無い町」として全世帯が井戸水または山水を利用する地域特性を活かした、やわらかく滑らかな口当たりが特徴です。いそのさわが創業以来130年以上使い続けている蔵の井戸水は、耳納連山からの伏流水で、この清冽な水が中洲の清らかな味わいの源泉となっています。 博多の繁華街「中洲」の名を冠することから、博多の食文化との相性を意識した酒質設計がなされていると考えられます。博多の海の幸、もつ鍋、水炊き、明太子など、博多の多彩な料理と合わせることを想定し、料理の味を引き立てながらも、酒自体の個性も感じられるバランスの良い仕上がりとなっています。 中洲という繁華街のイメージから、活気と賑わいを感じさせる銘柄名でありながら、うきはの名水が生み出す上品で優しい味わいが調和した、食事の席を盛り上げる地酒として親しまれています。「名水あるところに銘酒あり」を体現する、うきは市唯一の蔵元が醸す、地域性と都市文化が融合した銘柄です。
Isonosawa
磯乃澤はいそのさわの屋号をそのまま冠した主力銘柄で、1893年(明治26年)の創業以来130年以上にわたる伝統と歴史を体現する代表的な酒です。 創業者である髙木喜三郎の父「いそきち」と母「さわ」の名前を組み合わせた「いそのさわ」という社名に、海辺を意味する「磯」と清流を意味する「澤」の漢字を当てた、蔵元の根幹を成す銘柄です。 うきは市は「名水の郷」として知られ、全国でも珍しい「水道の無い町」として、全世帯が井戸水または山水を生活用水として利用しています。清水湧水は「日本名水百選」にも選定されており、いそのさわは創業以来130年以上にわたり蔵の井戸から湧き出る湧水を仕込み水として使用しています。「名水あるところに銘酒あり」という言葉を体現する蔵元として、この水の良さが磯乃澤の酒質の根幹を成しています。 耳納連山に降った雨が長い年月をかけて地下で濾過され、ミネラルバランスに優れた軟水として湧き出るこの名水が、磯乃澤のやわらかく滑らかな口当たりと上品な味わいを生み出しています。米本来の旨味を引き出しながらも、水の良さが際立つ透明感のある酒質が特徴で、食事との相性が良い食中酒として設計されています。 磯乃澤は純米酒、純米吟醸、吟醸生酒など複数のグレードで展開され、それぞれの製品が異なる個性を持ちながらも、名水うきはの水質を活かしたやわらかさという共通点を持っています。冷やして飲むと爽やかな香りと清涼感が際立ち、常温ではふくよかな米の旨味が膨らみ、温めても水の良さが際立つ優しい味わいが楽しめるなど、温度帯による表情の変化も魅力です。 130年以上の歴史を持つうきは市唯一の蔵元として、地域の名水文化を酒造りに活かし、伝統を守りながらも革新的な取り組みにも挑戦する姿勢を持つ磯乃澤は、うきはの地酒文化を代表する銘柄として、地元を中心に広く愛飲されています。
Shun
駿(しゅん)はいそのさわが醸す銘柄の一つで、「駿」という文字が持つ「優れた」「傑出した」という意味を冠した、蔵元の自信作です。 2025年フランス・Kura Master純米酒部門で金賞を受賞し、国際的な評価を獲得した実力派銘柄として注目されています。 うきは市の名水を最大限に活かした酒造りが駿の最大の特徴です。全国でも珍しい「水道の無い町」として全世帯が井戸水または山水を利用するうきは市において、いそのさわは創業以来130年以上にわたり蔵の井戸から湧き出る清冽な湧水を使用しており、この水質が生み出すやわらかく滑らかな口当たりが駿の品質の基盤となっています。 純米酒「駿」は、Kura Master金賞受賞が示すように、フランスの日本酒愛好家やソムリエからも高い評価を受ける、国際的な品質を持った銘柄です。米本来の旨味を引き出しながらも、名水うきはの水質を活かした透明感と上品さを併せ持ち、バランスの取れた味わいが特徴です。フランスでの評価は、うきはの名水が生み出す洗練された酒質が、日本国内だけでなく世界でも通用することを証明しています。 「駿」という銘柄名には、優れた品質を追求するという蔵元の強い意志が込められており、いそのさわの技術力と名水の恵みが融合した、蔵元を代表する銘柄の一つとして位置づけられています。冷やして飲むことで、清涼感と上品な香りが際立ち、ワイングラスで楽しむと、フランスのソムリエが評価した繊細なアロマと味わいの層が一層際立ちます。 うきは市の豊かな自然と名水の恵み、そして1893年の創業以来受け継がれてきた伝統技術が結実した駿は、「名水あるところに銘酒あり」を国際的に証明した、うきは市唯一の蔵元が誇る金賞受賞銘柄です。
Okitama
興玉(おきたま)は高野酒造場が醸す銘柄で、築上郡上毛町という福岡県北東部の山間地で育まれる地酒です。 「興」という文字が持つ「興す」「盛り上げる」という意味と、「玉」という貴重なものを表す文字を組み合わせた、地域の宝として愛される酒でありたいという願いが込められた銘柄名です。 上毛町は大分県との県境に近い山間地で、耶馬溪に連なる豊かな自然環境に恵まれています。この地域の地下水は山々に降った雨が長い年月をかけて濾過された清冽な水で、酒造りに適した水質を持っています。興玉はこの上毛町の自然の恵みを活かし、地域に根ざした酒造りを実践する高野酒造場の代表銘柄です。 築上郡という福岡県の辺境に位置する小規模な蔵元でありながら、伝統的な酒造技術を守り続け、地域の食文化と密接に結びついた酒造りを行っています。地元の郷土料理や山の幸、周防灘の海の幸など、築上郡の多彩な食材と相性の良い、食中酒としての役割を果たす酒質が特徴と考えられます。 山間地の静かな環境の中で丁寧に醸される興玉は、上毛町の自然の恵みと伝統技術が融合した、地域の宝ともいえる地酒として、地元を中心に親しまれています。
Fuyou
芙蓉は田中酒造が製造していた銘柄です。なお、同名の銘柄「芙蓉」は大和酒造でも製造されており、複数の蔵で使用されていた銘柄名です。
Hizentouji
肥前杜氏は脊振山の伏流水で醸された、大和酒造の代表銘柄です。肥前杜氏の伝統的な技法を継承した酒造りが特徴で、芳醇で深い味わいを持ちます。