野田酒造は福岡県みやま市瀬高町に位置し、明治時代に創業した百年以上の歴史を持つ蔵元です。蔵元の最大の特徴は古代米を使った個性的な酒造りであり、自作田にて赤米酒の原料となる古代米赤米や黒米、緑米を栽培しています。
代表銘柄「千代錦」は、大正十二年に新嘗祭において献穀の栄に浴したことを記念して命名された由緒ある銘柄です。この献穀という名誉ある出来事は、蔵の米作りと酒造りの品質の高さが認められた証しであり、以来千代錦の名は地域で親しまれてきました。
仕込み水には矢部川水系の伏流水を使用し、筑後平野の豊かな水と米の恵みを活かした酒造りを実践しています。清酒だけでなく、梅酒「うめ」やリキュール「金柑」など地元の素材を生かした多様な酒類を製造しており、伝統的な日本酒造りに加えて地域の特産品を活かした商品開発にも積極的です。
自社培養の古代米を使用した「古代米 赤米酒」は全国的にも珍しい製品で、古代米ならではの独特の風味と色合いを持つ希少な日本酒として注目されています。また、古代米や十二穀米などの雑穀も販売しており、酒造りだけでなく地域の食文化の振興にも貢献しています。
交通の便も良く、JR南瀬高駅から徒歩7分、JR瀬高駅から車で5分の場所にあり、みやま市の酒文化を支える重要な蔵元の一つとして、伝統を守りながら個性的な酒造りを続けています。