Oragajummai

おらが純米は金水晶酒造店が醸す銘柄で、「おらが（私たちの）」という方言的な親しみを込めた命名で、地元福島の米を地元福島の杜氏・蔵人が精魂込めて醸す純粋な地酒としての理念を体現しています。
金水晶酒造店は福島県沖地震により蔵が全壊判定を受けた後、福島市荒井の「四季の里」隣接地に移転して「金水晶 四季の蔵」として新たなスタートを切り、全量福島県産米への切り替えとアルコール添加の全廃という大きな方針転換を実施しました。

純米吟醸規格で醸された「おらが純米」は、福島県産ひとめぼれを精米歩合58%で使用し、13年連続水質日本一を誇る荒川の地下伏流水（硬水）で仕込まれています。
全国でも珍しい硬水仕込みにより、カリウムを豊富に含む水質が酒質に独特のキレと爽やかさをもたらし、福島県産の酒造好適米「夢の香」「福乃香」の旨味を最大限に引き出しています。

新設した「四季の蔵」では断熱構造の日本酒仕込み室に冷房設備を完備し、室温を5度に保つことで通常より長い期間の仕込みを可能にする四季醸造を実現し、年間を通じて安定した高品質な酒造りを行える体制を整えました。

味わいはひとめぼれの優しい米の旨味と硬水仕込みによるすっきりとしたキレが調和し、香りは穏やかで控えめながら、口に含むと米本来の旨味が広がり、硬水由来の綺麗な酸がすっきりとした後味を演出します。
口当たりが優しく酸が切れて爽やかな飲み口で、飲み飽きしない食中酒としての設計が明確です。
硬水仕込み特有のシャープな輪郭と、ひとめぼれの柔らかな旨味のバランスが秀逸で、地元福島の食文化との相性を最優先に考えた味わい構成となっています。

硬水仕込みによるキレの良さと適度な酸味が幅広い料理と相性を発揮し、特に福島の郷土料理である川魚の塩焼き、山菜の天ぷら、里芋の煮っころがし、福島牛のすき焼きなど、地元の食材を活かした料理と抜群の相性を誇ります。
すっきりとした飲み口は揚げ物や脂の多い料理とも好相性で、口の中をリフレッシュする効果があり、冷酒から常温、ぬる燗まで幅広い温度帯で楽しめる懐の深さも魅力です。